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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

出典
  1. "Engineered Cpf1 variants with altered PAM specificities" Gao L, Cox DBT, Yan WX, Manteiga JC, Schneider MW, Yamano T, Nishimasu H, Nureki O, Crosetto N, Zhang F. Nat Biotechnol. 2017 Aug;35(8):789-792. Online 2017-06-05.
  2. "Structural Basis for the Altered PAM Recognition by Engineered CRISPR-Cpf1" Nishimasu H, Yamano T, Gao L, Zhang F, Ishitani R, Nureki O. Mol Cell. 2017 Jul 6;67(1):139-147.e2. Online 2017-06-06.
  • CRISPR Casによる編集が可能なゲノム領域は、PAM(プロトスペーサーに隣接した配列モチーフ)に縛られる。このため、Casが認識するPAMの配列を拡張する試みがなされてきた。
  • Acidaminococcus sp. BV3L6 Cpf1 (AsCpf1)とLachnospiraceae bacterium ND2006 Cpf1 (LbCpf1) の場合は、野生型のPAMはTTTV(VはT以外)である。
  • 今回、AsCpf1を新規なPAMを認識可能にするために、構造情報を参照して変異導入を設計し変異体をスクリーンし、それぞれTYCVとTATVのPAMを認識し、in vitroでもヒト細胞株でも高い活性を示す2種類の変異体 [RR (S542R/K607R) とRVR (S542R/K548V/N552R)]を得た。
  • BLISS(Breaks Labeling In Situ and Sequencing)による解析は、ゲノムワイドでのオフターゲット作用が低く標的選択性が高いことを示したが、PAMと相互作用しない領域への変異導入により、さらに選択性を高めた。
  • LbCpf1についても、AsCpf1変異体に倣ってG532R/K595RまたはG532R/K538V/Y542Rの変異を導入することで、それぞれTYCVとTATVのPAMを認識可能になった。
  • 適切な変異を導入することで、標的可能な領域が3倍(〜11bpに1ヶ所)に拡大された。
  • 高精度なAsCpf1変異体/crRNA/標的dsDNA三者複合体の構造解析も行い変異体のPAM認識機構を明らかにした(Mol Cell論文)

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