[出典] Insulin2 Q104del (Kuma) mutant mice develop diabetes with dominant inheritance. Sakano D, Inoue A [..] Araki K, Kume S. Sci Rep 2020-07-22; 東工大ニュース 2020-07-29 自然発症型糖尿病モデルマウスの作製に成功
東工大, 熊本大, 順天堂大の研究グループは今回、CRISPR/Cas9により重度免疫不全マウス (BRJマウス)のInsulin2 (Ins2)タンパク質の104番目のアミノ酸を欠失させることで Ins2 +/Q104del マウスを作出し、Kuma変異マウスと称した:
- Kuma変異マウスは非肥満であるが、生後3週を過ぎてからオスとメスを問わず高血糖になり、この特性は顕性遺伝した。
- Kumam変異マウスのイスリンタンパク質レベルが3週齢から低下した。
- Kuma変異マウスでは、膵島のサイズと質量が低下した。また、電顕観察から、β細胞内のインスリン顆粒の数もサイズも低下していることを同定した。
- Kuma変異マウスの高血糖は、インスリン投与によって修復され、Kuma変異マウスが糖尿病治療効果を見るモデル動物として有用であることが示唆された。
コメント