2022-03-22 Nature Communication 誌掲載論文の書誌情報および内容と図の一部を追記・引用した.
2020-10-03 初稿
[出典] "Prime editing for functional repair in patient-derived disease models" Schene IF, Joore IP [..] Fuchs SA.
bioRxiv. 2020-06-10. (Nat Commun. UNDER CONSIDERATION. 2020-06-11Nat Commun 2020-10-23. https://doi.org/10.1038/s41467-020-19136-7

 University Medical Center Utrechtを主とする研究グループは今回,患者由来の3次元の肝オルガノイドと腸オルガノイド,スクリーンショット 2022-03-21 12.27.21および2次元の培養がん細胞において、PE3による標的遺伝子における挿入、削除および点変異誘導に続いて病因変異が可能なことを実証した [Fig. 1引用右図参照].
  • 3次元オルガノイドでも2次元がん培養細胞と同様に、PE3はCas9ヌクレアーゼを介したHDR過程に依存する編集より高精度であるが、BEに比べるとオンターゲットでの編集効率が低かった [*]。WGSで検証したオフターゲット編集は,WGS解析にてゲノム全域にわたって非検出であった.
  • β-カテニンをコードする遺伝子 (CTNNB1)に正確なインフレーム欠失を生じさせ、Wnt刺激に依存しない増殖をもたらし,肝臓がん発生機構を模した.
  • DGAT1欠損症患者の腸オルガノイドやATP7B 変異遺伝子を帯びたウィルソン病患者の肝オルガノイドにおいて、PE3により疾患原因となる変異の機能的修復を実現した.
 [*]
  • スクリーンショット 2021-10-15 11.50.07BEについてはオリジナルが発表されてからさまざまな最適化が工夫されてきた。PEについては、その効率がpegRNAに左右されることは明らかであり、pegRNAを構成するPBS (primer-binding site)とRT−テンプレート [Wikipediaから引用した右図参照]の最適化が課題である。
  • 研究グループは今回、10-12 ntの長さのPBSがそれより長いPBSよりも効果的であることを指摘した上で、今後、PEsを構成するタンパク質と共にpegRNAの最適化を期待するとした。
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