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[出典] "Enhancing site-specific DNA integration by a Cas9 nuclease fused with a DNA donor-binding domain" Ma S [..] Lin Y, Rong Z. Nucleic Acids Res. 2020-09-28

 Cas9-sgRNAとドナーDNAによる遺伝子ターゲッティングの効率がドナーDNAを引きつけることで向上することが、アビジン-ビオチン相互作用系や共有結合などの利用や [1]、トランスポゾンの併用 [2]によって示されてきた。南部医科大学の研究グループは今回、Cas9にSB (SB100X)トランスポゼースのDNA結合セグメント (PAIドメイン; N57)を融合し、ドナーDNAにSB結合配列 (IR)を入れ込むことで、HITI法 [3] による遺伝子ターゲッティングの効率向上が可能なことを示した [Figure 1 - A, -F 引用左下図と、Figure 1 -  B引用右下図参照]。
2020-10-04 10.19.40  2020-10-04 10.20.52
  • ACTBGAPDHPGK1およびAAVS1を標的とする予備実験で、SB, N123およびN57の中で、N57の融合が最も効果的であることを確認した [Fig. 1参照]
  • Cas9-N57/HITIのターゲッティングがゲノムワイドで高精度であることを, WGS解析で確認した [Fig. 2参照]
  • Cas9-N57/HITIにより、大きなサイズ (12 Kb)のDNA断片のノックイン [Figure 3参照], および、ヒトT細胞のAAVS1遺伝子座へのCD19特異的キメラ抗原受容体 (CAR)カセットのノックイン [Figure 4 参照]を実証した。
  • さらに、マウスのRosa26遺伝子座にCas9-N57/HITIを介した癌変異遺伝子KrasG(G12D)のノックインと共に、Trp53Ptenを標的とする多重なsgRNAを介した両者のノックアウトを実現し、肝内胆管癌モデルマウス作出を実証した [Figure 5 参照]。
  • SpCas9の他にN57の融合は、AsCpf1およびCjCas9を介した遺伝子ターゲッティングにも効果的であった (ただし、同時に検証したeCas9については効果が見られなかった)。
[参考文献とcrisp_bio記事]
  1. NAR論文のReferences #22 - #29参照
  2. NAR論文のReferences #30- #34参照
  3. 2017-05-06 HITI: 非相同末端結合(NHEJ)によって、in vivo で非分裂細胞に外来遺伝子をノックイン
  4. "RNA-guided piggyBac transposition in human cells" Hew BE, Sato R, Mauro D, Stoytchev I, Owens JB. Synth. Biol. 2019-07-02. [原論文 References #34]
  5. "RNA-guided retargeting of Sleeping Beauty transposition in human cells" Kovač A [..] Ivics Z. eLife. 2020-03-06
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