[出典] "CRISPRoff enables spatio-temporal control of CRISPR editing" Carlson-Stevermer J, Kelso R, Kadina A et al. Nat Commun. 2020-10-07.
CRISPR-Cas9の活性を時空間制御する工夫が重ねられてきたが [文末注]、
Synthego Corporationは今回、sgRNAのステムループ2とステムループ3の然るべきサイトそれぞれ1ヶ所のヌクレオチドをo-nitrobenzyl基を光分解性ヌクレオチドに置換するCRIPSRoff dual-breakage (DB) sgRNAsを開発し、紫外光照射によってRNP (Cas9-sgRNA)の活性をオフにすることが可能なシステムCRISPRoffを実現した [Fig 1- a 引用右図参照]。- CRISPRoffの性能を、細胞損傷性を抑制するために紫外光を345 nmのロングパスフィルターを介して照射し、光照射によってRNPの活性を抑制可能なことをHEK293, U2OSおよびHep3bの各細胞で実証した [Fig.2 参照]。
- DBsgRNAsのオンターゲットの活性は、標的サイトによってはsgRNAsよりも顕著に抑制されるが、オフターゲットでの編集速度を抑制するため光照射のタイミングによって、DBsgRNAsを介してON/OFFの切断比の調節、ひいては、最大化が可能なことを見出した [Figure. 3参照]。
- 光照射に依存するCRISPRoffによって、低分子による制御よりも空間的に高精度な制御が可能なことも示した [Fig 3- c, d 参照]
- CRISPRoffによるin vivoゲノム編集も、紫外光照射に替えて、赤外光による励起を可能とする2光子励起法などにより実現可能と期待している。
[文末注] 原論文のReferences #2-#9, またはcrisp_bio記事 "2020-07-12 新たなスプリット型Cas9システムを開発し、マウスの肝臓と皮下移植腫瘍でのゲノム編集を遠赤色照射により体外から制御"とその「Cas9活性制御に関連するcrisp_bio記事」の項参照
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