[出典] "SNP CRISPR: A Web Tool for SNP-Specific Genome Editing" Chen C, Rodiger J, Chung V, Viswanatha R, Mohr SE, Hu Y, Perrimon N. G3 (Bethesda) 2020-02-06.

[*] Webサイトの紹介ページ (About)を画面キャプチャした右図参照。
- プログラム開発に着手する前に、CHOPCHOPから始まる22種類のsgRNA設計ツール (原論文Table 1 https://www.g3journal.org/content/10/2/489#T1参照)を評価し、その半数 (11種類)が変異特異的sgRNAs設計機能を備えているがウエット実験研究者 (bench scientists)には極めて使い勝手が悪いとした:
いわく、「関心のある変異を含む領域のゲノム配列をデータベースから抽出し、変異領域を選択的に標的するsgRNAsを設計することを求められる。例えば、エクソンとイントロンの境界の近傍の変異の場合は、エクソンの配列とイントロンの配列の双方を検索・ダウンロードし、プログラムへアップロードすることになる; バッチ処理に対応しているプログラムは少ない; 多重なSNPsをそれぞれ独立に標的とするか、グループとして同時多重で標的とするかを選択できない; 変異型と野生型それぞれに対するsgRNAsプログラム内で比較することができない」。 - SNP-CRISPRはこうした課題を解決した。例えば、多重なSNPsをアップロードし、近傍の一塩基、または多重塩基を同時に標的可能とする単一のsgRNAの設計を可能とした。また、公開されている変異データセットまたは利用者独自の変異データセットを入力とし、変異型と野生型の双方それぞれについて、編集効率と特異度のスコアを出力する。
- SNP-CRISPRは、2020年10月30日時点でショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ、マウス、ラットおよびイネに対応している。
[関連crisp_bio記事]
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