crisp_bio

論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "One-step genotyping method in CRISPR based on short inner primer-assisted, tetra primer-paired amplifications" Lee NE, Ha DI, Ko JH, Kim YS. Mol Cell Probes 2020-11-25. https://doi.org/10.1016/j.mcp.2020.101675

 CRISPR-Casによるゲノム編集結果の評価に広く利用されているT7EIは、一連の塩基エディター (Base Editors: BEs)による一塩基変換の評価には適していない。KRIBBの研究チームは今回、T7EIに替わるBEの評価法として"Short Inner Primer-Assisted, Tetra primer-paired Amplification (SIPATA)"を開発した。

  • SIPATAは、Hot start-Taqに2種類の長いouter primersと2種類の短い (15 nt)のinner primers [*]を利用するPCRベースの手法である。[*] 2種類のinner primersはそれぞれ野生型配列とBE処理後の配列を対象とする。
  • 最適条件でのSIPATAによって、BEsがもたらす1塩基変換の高感度かつ高精度な判定が実現する。
  • SIPATAはまた、HDRを介した低効率な遺伝子修復の結果あるいはモデル動物作出の際に発生する可能性があるキメラの検出にも有用であり、さらに、高感度・高精度の性能を損なうことなく多重化も可能である。
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