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[出典] "Development of mito-CRISPR system for generating mitochondrial DNA-deleted strain in Saccharomyces cerevisiae" Amai T, Tsuji T, Ueda M, Kuroda K. Biosci Biotechnol Biochem. 2020-12-28. https://academic.oup.com/bbb/advance-article/doi/10.1093/bbb/zbaa119/6054538

 ミトコンドリアDNA (mtDNA)の欠損または変異に起因するミトコンドリアの機能不全は、さまざまな疾患をもたらす。Saccharomyces cerevisiae (出芽酵母)はmtDNA遺伝子欠損株を容易に作出可能なことから、mtDNA遺伝子の機能解析に適したモデル生物である。全てのmtDNAを欠損させた細胞 ( ρ°細胞)もこれまでに、臭化エチジウムを介して作出された。

 しかし、臭化エチジウムがmtDNAに加えて核ゲノムにも変異を誘導するリスクを排除でききずにいた。京都大学の研究グループは今回、S. cerevisiae のCox4遺伝子のN末端の25アミノ酸配列をミトコンドリア移行シグナルペプチド (mitochondrial target sequence; MTS)としてCas9のN末端に融合することで、ミトコンドリア内に限りCas9が活性化する"mito-CRISPR"システムを実現し、ρ° 細胞を作出するに至った。

 [ミトコンドリア遺伝子特異的編集関連crisp_bio記事]
  • crisp_bio 2020-07-11ミトコンドリアDNAのC•G-to-T•A変換を、dCas9/Cas9nを必要としない塩基エディター 'DdCBE'の開発により実現
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