crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Precise and broad scope genome editing based on high-specificity Cas9 nickases" Wang Q [..] Gonçalves AFV. Nucleic Acids Res. 2021-01-04. https://doi.org/10.1093/nar/gkaa1236
 CRISPR/Cas9ヌクレアーゼによるゲノム編集に伴うオフターゲット編集や望ましく無い染色体改変を回避するために、Cas9そしてまたはgRNAの改変とともに、Cas9ニッカーゼの利用が工夫されてきた。
 例えば、RuvCドメインを不活性化したCas9 (D10A)ニッカーゼのペアで二本鎖DNAの2本のストランド (ssDNA)をそれぞれ切断することで、多くの場合編集効率がCas9ヌクレアーゼど同等以上の編集効率を達成できることが報告されている [*]。
[*] crisp_bio 2018-03-24 D10A Cas9ニッカーゼ・ペアの編集効率は多くの場合Cas9ヌクレアーゼと同等以上 https://crisp-bio.blog.jp/archives/8112494.html
 Leiden University Medical CenterとStanford University School of Medicineの研究グループは今回、いわゆる高精度版Cas9変異体のCas9(D10A)ニッカーゼ版によるゲノム編集を評価した。
  • 高精度版Cas9の変異体のCas9(D10A)ニッカーゼ版は作出可能であり、そのペアによるノックアウトとノックインの効率は、一部の高精度版 [**]Cas9については、従来型のCas9(D10A)の効率と同等以上であった。
  • 高精度Cas9(D10A)のペアは、極めて類似した配列を識別可能であり、ゲノムの完全性を損なうこともなかった。
  • 高精度Cas9(D10A)のペアに短縮型gRNAを組み合わせることで、さらに編集効率が向上した。
 [対象とした高精度版Cas9]
[注] 星印 ** は従来型のCas9(D10A)のペアよりも高精度であったことを示す。
  カッコ内は、論文中の参考論文番号
  • SpCas9-KA** (#23)
  • SpCas9-KARA** (#23)
  • eSpCas9 (1.1)** (#23)
  • Sniper-Cas9** (#24)
  • SpCas9-HF1 (#25)
  • evoCas9 (#26)
  • xCas9-3.7 (#27)
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