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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

2021-02-27 Journal of Molecular Biology誌掲載論文の書誌情報とリンクを追加
2021-01-10 初稿
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[出典] "MAVERICC: Efficient marker-free rescue of vaccinia virus recombinants by in vitro CRISPR-Cas9 engineering" Laudermilch E, Chandran K. bioRxiv. 2021-01-05 (プレプリント) https://doi.org/10.1101/2021.01.05.425447J Mol Biol 2021-02-24 https://doi.org/10.1016/j.jmb.2021.166896

 ワクシニアウイルス (VACV)をベースとするベクターは、ワクチンおよび癌免疫療法に広く利用されている。しかし、ベクター作製が、VACVゲノムとトランスジーンを帯びたプラスミドの相同組み換えに依存する極めて低効率な過程であるため、マーカを利用して目的とする組み換え体を分離する必要がある。また、CRISPR-Cas9を介して感染細胞においてウイルスゲノムを切断するプロセスを介した手法も試みられたが、野生型ウイルスの子孫ウイルスを完全に除去することができないため、やはり、マーカを利用した選別が必要であった。

  Albert Einstein College of Medicineの研究チームは今回、マーカ不要で一段階で高純度なVACV組み換え体の獲得を可能とするMAVERICC  (marker-free vaccinia virus engineering  of  recombinants through in vitro CRISPR/Cas9 cleavage)法を開発した [フルテキストPDF版p. 3のGraphical Abstract参照]

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