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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Analysis of Pathogenic Variants Correctable With CRISPR Base Editing Among Patients With Recessive Inherited Retinal Degeneration" Fry LE, McClements ME, MacLaren RE. JAMA Ophthalmol. 2021-01-28. https://doi.org/10.1001/jamaophthalmol.2020.6418

 University of Oxford/Oxford Eye Hospitalの研究チームの報告。

 標題疾患について、塩基エディターで修復可能な病原性SNVを帯びている患者の割合は不明であった。研究チームは、Leiden Open Variation Database (以下、DB)からの12,369アレルとOxford University Hospitals Medical Genetics Laboratoriesで遺伝子診断を受けた179名 (以下、Oxford コホート)の患者データを解析した。
  • DBの病原性SNVの53%が塩基エディターで修復可能と判定したが、その比率は疾患関連遺伝子ごとに変動した: ABCA4 63.1%, CDH 23 62.5%, MYO7A 53.8%, CEP290 41.6%, USH2A  37.3%, およびEYS  22.2%。一方で、各遺伝子いずれにつても、頻度が高い病原性アレルの上位5位が、その遺伝子の全病原性アレルの19.1% (SD 9.5%)を占めることも見出した。
  • Oxfordコホートでは、136名 (76.0%)が塩基エディターで修復可能なアレルを少なくとも1種類帯びていた。ABC4遺伝子の病原性両アレル変異を帯びた107名の患者のうち53名と、USH2A遺伝子に両アレル病原性変異を帯びた56名のうち16名が、最も高頻度なトップ5位の病原性アレルの一つを帯びていた。
 劣性遺伝性網膜変性症には、塩基エディターで修復可能な病原性アレルが多数存在し、また、そうした病原性アレルを帯びている患者が存在することが明らかになった

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