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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

2022-12-30 Nuceic Acids Research 誌刊行論文の書誌情報を追記
2021-02-23 bioRxiv 投稿に基づく初稿
[出典] "Global detection of DNA repair outcomes induced by CRISPR-Cas9" Liu M, Zhang W, Xin C [..] Hu J. (bioRxiv 2021-02-16).  Nucleic Acids Res 2021-09-07. https://doi.org/10.1093/nar/gkab686

 北京大学に上海生化学・細胞生物学研究所を主とする研究グループの投稿。
  • 研究グループが先行論文で発表していたCas9の編集活性と特異性をアッセイするPEM-seq (primer-extension-mediated sequencing)*からのデータをもとに、ヒト細胞またはマウス細胞におけるCRISPR-Cas9ゲノム編集の過程で発生するDSBからの修復結果を網羅的にアッセイ可能とするin silicoパイプラインを開発した。[* "Optimizing genome editing strategy by primer-extension-mediated sequencing" Yin J, Liu M, Liu Y [..] Hu J. Cell Discov 2019-02-27. https://doi.org/10.1038/s41421-019-0088-8]
  • その結果、大領域の欠失、プラスミドの取り込み、および染色体転座を含む膨大な有害変異が誘導されることを見出した。
  • さらに、こうした変異をもたらすプロセスへのマイクロホモロジー、染色体間相互作用、DSBsの繰り返し、およびDSB修復パスウエイの関与を明らかにした。
  • CRISPR-Cas9ゲノム 編集にあたっては、オフターゲット編集だけでなく、DSB修復からの有害な副産物を回避する工夫が必要である。
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