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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

2024-02-27 STAR Protocol 刊行プロトコル論文へのリンクを追記:"Optimized protocol for CRISPR knockout of human iPSC-derived macrophages" Navarro-Guerrero E, Baronio R, Tay C, Knight JC, Ebner DV. STAR Protoc.2024-02-23. https://doi.org/10.1016/j.xpro.2024.102903

2021-02-24 Science Report 刊行論文に準拠した初稿
[出典] "Genome-wide CRISPR/Cas9-knockout in human induced Pluripotent Stem Cell (iPSC)-derived macrophages" Navarro-Guerrero E, Tay C [..] Knight JC, Ebner D. Sci Rep. 2021-02-19. https://doi.org/10.1038/s41598-021-82137-z
 University of Oxfordの研究グループの成果。
  • 研究グループは先行研究で、ヒトiPSCから高純度な機能性マクロファージを誘導する手法を開発していたが、ゲノムワイドCRISPR/Cas9スクリーンを適用するに至っていなかった。
  • 不死化された細胞株のCRISPR/Cas9ゲノム編集は容易でありゲノムワイドスクリーンにも広く利用されているが、疾患モデルとして有用なヒトiPSCから分化させた非分裂細胞のゲノム編集には、CRISPR/Cas9のデリバリー効率が低いことと、その細胞毒性の可能性が課題となっていた。
  • 研究グループは今回、ヒトiPSCから分化させたマクロファージにCRISPR/Cas9システムを100%近い効率でデリバリー可能とするレンチウルス・トランスダクション・プロトコルを開発した [Figure 3参照 https://www.nature.com/articles/s41598-021-82137-z/figures/3]。
  • 3種類の非必須遺伝子 (HPRT1, PPIBおよびCDK4)にて、このプロトコルの概念実証実験を行ったのち、ゲノムワイド・プール型CRISPR/Cas9機能喪失スクリーンへとスケールアップした。
  • このスクリーンによって、免疫応答、慢性炎症、神経変性疾患および癌の進行へのマクロファージの関与の体系的解析に初めて成功した。
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