[出典] "MiniCAFE, a CRISPR/Cas9-based compact and potent transcriptional activator, elicits gene expression in vivo" Zhang X, Lv S, Luo Z [..] Zhou Q, Zhang Z-N, Rong Z. Nucleic Acids Res. 2021-03-22. https://doi.org/10.1093/nar/gkab174
 SpCas9のヌクレアーゼ活性を失活させたdSpCas9に転写活性化因子を結合したCRISPRaは,DNA二本鎖切断 (DSB)を介さない標的遺伝子の活性化ツールとして臨床への展開が期待されているが,そのサイズが大きいことから生体内への導入が課題となっている.南方医科大学,同済大学,ならびに曁南大学の研究グループは今回,コンパクトで堅牢なminiCas9アクチベーター (miniCAFE)を開発してこの課題を解決した.
  • miniCAFEは,SaCas9 (~3.16 kb)よりも小型なCampylobacter jejuni 由来Cas9 (~2.95 kb)のヌクレアーゼ活性を失活させたdCjCas9に転写活性化因子VPRを結合させた上で最適化したCRISPRaである.
  • CjCas9についてはAAVでデリバリーすることでindelsを誘発し,疾患モデルマウスの治療や多重CjCas9による膵臓癌モデル作出が報告されてきたが,CRISPRaへの利用は今回が初めての例である.スクリーンショット 2021-03-28 7.35.12
 [以下, GRAPHICAL ABSTRACT引用右図参照]
  • 線虫において,長寿制御遺伝子の活性化を介して寿命を伸ばすことに成功した.
  • miniCAFEの単一のDNAコピーだけでヒト細胞での内在遺伝子の活性化が可能であった.
  • miniCAFEをAAVでデリバリーすることで,成体マウス肝臓におけるFgf21遺伝子の発現活性化を介したエネルギー代謝の制御も実現した.