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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/01/14

  • ある種のウイルスタンパク質は、N末端グリシンへの14炭素鎖飽和脂肪酸(ミリスチン酸)の共有結合N -ミリストイル化)という脂質修飾を経て、機能する.
  • このN -ミリストイル化は、N -ミリストイル化された短いリポペプチドを特異的に認識する宿主の細胞傷害性T細胞 (CTLs) の標的となる.
  • 今回、杉田昌彦ら、京都大学、長崎大学ならびに東海大学の研究チームは、MHCクラスI分子とリポペプチド複合体の高精度なX線結晶構造解析から、MHCクラスI分子が、9アミノ酸ペプチドよりも、MHCクラスN -ミリストイル化された5アミノ酸ペプチドに結合する構造基盤を明らかにした:アカゲザルのMHCクラスI分子が、サル免疫不全ウイルスのアクセサリータンパク質Nef由来のN -ミリストイル化された5アミノ酸ペプチドに結合し、CTLに対して提示する
N-myristoylated lipopeptide
  • 今回の結果は、MHCクラスI分子は長いペプチドをCTLsに提示するというこれまでの概念に修正を迫るものとなった.

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