[出典] "Targeting Gys1 with AAV-SaCas9 Decreases Pathogenic Polyglucosan Bodies and Neuroinflammation in Adult Polyglucosan Body and Lafora Disease Mouse Models" Gumusgoz E [..] Minassian BA. Neurotherapeutics. 2021-04-08. https://doi.org/10.1007/s13311-021-01040-7
University of Texas Southwestern Medical Centerの研究グループの報告.
- 成人ポリグルコサン小体病とラフォラ病はいずれも,脳内に過剰に長い分岐を帯びたグリコーゲンが形成され,それがポリグルコサン小体 (polyglucosan bodies)/ラフォラ小体として分泌・蓄積されることが病因とされている.
- 研究グループは,脳内グリコーゲンの枝の伸長に関与するグリコーゲン合成酵素遺伝子Gys1 を標的とするSaCas9-sgRNAをAAV9ウイルスベクターを介してモデルマウス [*]新生仔に脳室内注射した (* 成人ポリグルコサン小体病モデル1匹と成人ポリグルコサン小体病モデル2匹)
- 3種類のモデルいずれにおいてもGys1 アレルの~17%が編集され,脳内のGys1 mRNAも同程度減少し,GYS1タンパク質,異常なグリコーゲン蓄積およびポリグルコサン小体の半減に到り,神経炎症マーカも改善した.
コメント
コメント一覧 (3)
国際的な臨床試験データベース (https://clinicaltrials.gov)をLaforaで検索してみたところ、3件登録されていましたが、いずれも遺伝子治療ではありませんでした [2022-08-29時点]。ラフォラ病の遺伝子治療は、米国に限らず、各国でも研究段階なのではないでしょうか。
日本で研究している所はありますか?