National Center of Gerontology (北京)からの論文
[出典] "Detection of Epstein-Barr virus encoded RNA in fixed cells and tissues using CRISPR/Cas-mediated RCasFISH" Chen K, Wang M, Zhang R, Li J. Anal Biochem. 2021-04-26. https://doi.org/10.1016/j.ab.2021.114211
  • これまで,in situ ハイブリダイゼーション (ISH)による各局在EBウイルス RNA (EBER)の検出が,腫瘍に関連するEBVの潜在感染のゴールドスタンダードであり,EBウイルス関連悪性腫瘍の原発部位や放射線療法の照射野の同定に有用であった.しかし,ISHはタンパク質とRNAを共に標識する必要があり,シグナルの拡散や所要時間が長いといった課題が残っていた.
  • 研究グループは,PAMmerを加えることでCas9によるRNA検出を実現したRCas9をベースとするin situ RNAイメージングツール"RCasFISH"を開発し、固定細胞やホルマリン固定パラフィン包埋 (formalin-fixed paraffin-embedded:FFPE)検体を対象とするIHC法との互換性を保ちつつ、EBERを30分で検出可能なことを示した.
  • RCasFISHは,dCas9, 8×MS2アプタマーを付加したsgRNA,およびPAMmerと,蛍光標識したMCPとで,構成される.
  • RCasFISHの感度はISHに優りRNAscopeに匹敵し,EBV潜伏感染の診断法として有力である,
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