マサチューセッツ総合病院 (MGH)を主とする研究グループの報告
[出典] "Longitudinal proteomic analysis of plasma from patients with severe COVID-19 reveal patient survival-associated signatures, tissue-specific cell death, and cell-cell interactions" Filbin MR, Mehta A [..] Hacohen N, Goldbers MB. Cell Rep Med. 2021-04-23 [Journal Rre-proof]. PubMed https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33969320/
 MGHの救急外来を受診した急性呼吸器疾患患者 (COVID-19感染患者 306人と非COVID-19感染患者 78人)の血漿プロテオームデータから免疫系タンパク質と非免疫タンパク質を比較解析した.
[参考] Graphical Abstract https://ars.els-cdn.com/content/image/1-s2.0-S2666379121001154-fx1_lrg.jpg
  •  1,472種類の血漿タンパク質を初診日から3, 7, および28日までにわたり同定し,公開されているCOVID-19患者由来の末梢血単核細胞と気管支肺胞洗浄液サンプルのscRNAseqデータセットと照合することで、COVID-19患者血漿プロテオームの特徴 (シグネチャ)を明らかにした.
  • 主たるタンパク質が血中循環プラズマブラストと骨髄系細胞 (特に,単球と好中球)由来であった.
  • COVID-19感染患者の中で50名 (16%)の血漿プロテオームが,非COVID-19患者と同様な低炎症性のプロファイルを示した.この集団は,典型的な炎症性プロファイルを示した COVID-19患者集団よりも予後が悪く,また,年齢が比較的高く (中央値 69歳 vs 57歳),心臓と腎臓に疾患を帯びており,最適な療法を選択する必要がある (例 デキサメタゾンを含む抗炎症性薬剤による治療は次善の策).
  • 死亡した患者と重症の生存者の比較から、外分泌性膵臓プロテアーゼを含む生存に関連する免疫細胞由来および組織関連タンパク質が同定された。
  • 組織特異的および細胞型特異的な細胞内死シグネチャ、細胞内のACE2の発現、および,今回得られた血漿プロテオームデータを用いて、臓器の損傷が感染の直接的な影響によるものか、間接的な影響によるものかを推測し,さらに、マクロファージ、上皮細胞、T細胞の相互作用が組織傷害を引き起こすモデルを提案した。