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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

2021-05-14 21:33 ワクチン接種で99.8%が抗体を獲得 川崎医科大学 (倉敷市)の研究チームが報告. KSB 5ch (瀬戸内海放送). 2021-05-13 17:09. https://news.ksb.co.jp/article/14347891
 1回目の接種の1週間前と、2回目の接種の4週間後にそれぞれ採血し、血中に含まれるIgG抗体の抗体価を調べたところ,接種前は全員抗体無し,接種後,99.8%で抗体陽転し,抗体価は基準値の20~30倍に至った [crisp_bio 注] ファイザー/ビオンテックがmRNAの開発のベースとしたSRAS-CoV-2株に対する応答であり,英国由来などの変異株に対する応答ではない.
2021-05-12 初稿 
横浜市立大学の研究グループからの発表.
[出典] "Rapid detection of neutralizing antibodies to SARS-CoV-2 variants in post-vaccination sera" スクリーンショット 2021-05-14 23.35.38Miyakawa K, Jeremiah SS, Kato H, Yamaoka Y, Go H, Yamanaka T, Ryo A. medRxiv 2021-05-10 [プレプリント]. https://doi.org/10.1101/2021.05.06.21256788; 横浜市立大学プレスリリース 2021-05-12. "新型コロナ変異株に対するワクチン接種者の約9割が 流行中の変異株 [右図参照]に対する中和抗体を保有することが明らかに" https://www.yokohama-cu.ac.jp/news/2021/20210512yamanaka.html
 ファイザー/ビオンテック社ワクチン接種が誘導する従来株と変異株に対する未感染者105名と感染者6名の計111名の血清の中和活性を先行研究で開発していた技術hiVNT (HiBiT-tagged Virus-like particle Neutralizing antibody Test) [*1]をベースにした迅速抗体測定システム「hiVNT新型コロナ変異株パネル」に拠って判定した [medRxiv 投稿 Fig.1引用左下図参照].
スクリーンショット 2021-05-12 20.02.45  スクリーンショット 2021-05-12 20.02.59
 その結果,未感染者にて,1回の接種後に対して2回の接種の効果が明確に示され,N501Y変異を有する英国由来,南アフリカ由来,ブラジル由来,およびインド由来の全ての変異株に対して十分な中和活性が示された.[medRxiv 投稿Figure 2引用の右上図 A 参照].既感染者は接種前に,ユニバーサルになったD614G変異株など多くの変異株に対して閾値以上の中和活性を示したが,1回接種によって十分な中和活性を獲得した [medRxiv 投稿Figure 2引用の右上図 A 参照].

 ファイザー/ビオンテックのmRNAワクチンが,その開発のベースとなった株から変異した株に対しても,第3相試験で示された有効性に匹敵する有効性を発揮する [*4-5]ことが,日本人の集団においても証明されたことになる. 今後,小規模な検体についてウイルス様粒子 (VLP) をベースとして判定した今回の結果が,大規模な接種者集団を対象とする検証で裏付けられることを期待する.
 
 [*] 参考文献と記事スクリーンショット 2021-05-12 20.03.09
  1. "Rapid quantitative screening assay for SARS-CoV-2 neutralizing antibodies using HiBiT-tagged virus-like particles" Miyakawa K [..] Ryo A. J Mol Cell Biol. 2021-03-10. https://doi.org/10.1093/jmcb/mjaa047 [論文Figure 1引用右図のhiVNTの模式図参照]
  2. 2020-12-03 新型コロナウイルス: 横浜市大による抗体検出試薬の開発と回復者における中和抗体追跡6ヶ月. https://crisp-bio.blog.jp/archives/24925305.html
  3. 2021-05-12 新型コロナウイルスのN501Y変異スパイクタンパク質とACE2および2種類の中和抗体との複合体構造解析から分かったこと. https://crisp-bio.blog.jp/archives/26346678.html
  4. [20210422更新] 新型コロナウイルス: モデルナ (Moderna)社とNIAID/NIHが開発したmRNA-1273.https://crisp-bio.blog.jp/archives/22059084.html
  5. 2021-03-15 新型コロナウルス変異株7種類に対するmRNAワクチン接種の効果.https://crisp-bio.blog.jp/archives/25840577.html
  6. 2021-02-14 ファイザー/ビオンテックmRNAワクチン接種後の血清は、英国・南アフリカ変異株にも中和活性を示す. https://crisp-bio.blog.jp/archives/25577470.html
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