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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "A Cascade Signal Amplification Based on Dynamic DNA Nanodevices and CRISPR/Cas12a Trans-cleavage for Highly Sensitive MicroRNA Sensing" Li X [..] Yan Y. ACS Synth Biol. 2021-05-19. https://doi.org/10.1021/acssynbio.1c00064
 重慶医科大学の研究グループが,標的miRNAがプローブの末端のトーホールド (一本鎖領域)に結合することで誘導される鎖置換反応 [*]を介して,酵素反応を介さずに,標的miRNAのリサイクルを介してプログラム可能なDNA二本鎖を生成すし,このDNA二本鎖がCas12aのコラテラル活性を誘起する手法を開発した.[*] (cascade toehold-mediated strand displacement reaction)
  • この手法により,最適条件の下で,70.28 fMまでの標的miRNAを検出可能になった.また、100 fMから100 pMまでの広い線形範囲で検出可能であった.
  • 特に,プローブと,Cas12aをガイドするcrRNAのセットの最適設計により,配列特異性が高い6種類のmiRNAs検出が可能になった.
  • さらに,細胞や血清から抽出した全RNAにおいて,miR-21をモニターすることも可能なことを示した.
 本手法は,感度,特異性,汎用性,および,取り扱い易さのいずれについても優れており,miRNAバイオマーカーの検出をベースとする疾患の診断や予後のモニターするに有望である.
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