[出典] "Identification and Characterization of the CRISPR/Cas System in Staphylococcus aureus Strains From Diverse Sources" Cruz-López EA [..] Bocanegra-García V. Front Microbiol. 2021-06-02. https://doi.org/10.3389/fmicb.2021.656996
 Instituto Politécnico Nacionalを主とするメキシコの研究グループからの論文
  • NCBIのGenomeデータベースとEMBLのENAデータベースからダウンロードしたS. aureus の716件のゲノムと1件のゲノムアイランドから,CRISPR-Casシステムとそのスペーサー配列を同定しその特性を解析した.
  • In silico 解析の結果,CRISPR-Casシステムを帯びていたゲノムは6件 (0.83%)に過ぎず,また,それらは全てcas10/csm1 遺伝子を特徴とするCRISPR III-Aサブタイプシステムであった.
  • 44種類のスペーサー配列の91% (40種類)には,これまでにアノテーションが付されていた可動遺伝因子 (MGEs)と一致せず,プラスミドやファージに一致したスペーサー配列は9%に留まった.これらのファージは,バイオフィルム形成やS. aureus 感染に対する療法に提案されているが,S. aureus のCRISPR/Casシステムに免疫記憶が保存されていることから,抗菌作用を期待できないことが示された.