[注] DSB: DNA二重鎖切断
2021-10-21 Cell 誌オンライン刊行論文の書誌情報と同論文のGraphical abstractへのリンクをテキスト中に追記し,記事タイトルを「DNA二重鎖切断 (DSB)からの修復の結果をプロファイリングする法」から「Repair-seq: DNA二重鎖切断 (DSB)の修復結果が拠って来たる遺伝的依存性を特定する」へと改訂し,さらに,Repair-seqを利用した塩基エディターとプライム・エディティング (PE)の性能向上論文へのリンクを以下に挿入した:
  1. 効率の高いトランスバージョン・エディター"CGBE"を,効率に関わる内因性因子の同定を介して実現.https://crisp-bio.blog.jp/archives/26795725.html; "Efficient C•G-to-G•C base editors developed using CRISPRi screens, target-library analysis, and machine learning" Goblin LW, Arab M, Shen MW [..] Weissman JS, Adamson B, Liu DR. Nat Biotechnol. 2021-10-14. https://doi.org/10.1016/j.cell.2021.09.018
  2. プライム・エディティング (PE)の効率と忠実度が,ミスマッチ修復過程の阻害によって,目覚ましく向上する.https://crisp-bio.blog.jp/archives/27581421.html; "Enhanced prime editing systems by manipulating cellular determinants of editing outcomes" Chen PJ [..] Adamson B, Liu DR. Cell 2021-10-14. Cell 2021-10-14. https://doi.org/10.1016/j.cell.2021.09.018
2021-06-21 初稿

[出典] "Mapping the Genetic Landscape of DNA Double-strand Break Repair" Hussmann JA, Ling J, Ravisankar P [..] Cotta-Ramusino C, Weissman JS, Adamson B. (bioRxiv. 2021-06-14)
Cell. 2021-10-20. https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)01176-4 / https://doi.org/10.1016/j.cell.2021.10.002 (2021-10-21時点では準備中)
Graphical anstract https://els-jbs-prod-cdn.jbs.elsevierhealth.com/cms/attachment/9c3e9e93-2ae6-4a63-a2ec-fc3a238fe0da/fx1_lrg.jpg
 細胞は,DSBを複雑な経路のセットを介して修復することで,ゲノムの完全性を維持する.UCSF,Whitehead Institute,Princeton University, Editas Medicineの研究グループは今回,数千の遺伝的摂動が標的のDNA損傷に誘導された変異の分布に及ぼす影響を,ハイスループットでスクリーニングし,ひいては,修復結果をもたらした機序の推定を可能とするRepair-seqを開発した.
  • Repair-seqは,CRISPRiをベースにしたハイスループットのスクリーニングDSB修復産物のディープシーケンシングで構成されている: CRISPRi (dCas9-KRAB)を発現させたK562細胞に、sgRNAsのレンチウイルスライブラリーを感染させ,CRISPRiによる標的遺伝子の発現抑制を待った後,Cas9またはCas12aをエレクトロポレーションによって導入する。その後、CRISPRiのsgRNAと修復結果を含むゲノム領域を分離し、ユニークな分子識別子 (UMI)と結合させ、増幅する。CRISPRiのsgRNAと修復結果のペアエンドシーケンシングを行い、摂動に特異的な修復結果の分布を測定する.これによって,DSB修復結果の遺伝的依存性を示す高解像度のマップが得られる. [Fig. 1参照: PDF版 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.06.14.448344v1.full.pdf のp. 29  Cell 論文 Fig. 1参照 https://els-jbs-prod-cdn.jbs.elsevierhealth.com/cms/attachment/e2e2ce4c-043b-4c6c-91df-778db0dd1af1/gr1_lrg.jpg]。
  • DSB修復やその関連プロセスに関与する476種類の遺伝子をCRISPRiを介してノックダウンした後、相同組み換え修復 (HDR)用のドナー・オリゴヌクレオチドの存在下または非存在下で、DSB修復の結果をプロファイリングした。
  • そのプロファイルからDSBの末端結合とHDRの2種類の修復経路を,原理的かつデータ駆動的に推論することが可能になり,表面的には類似した配列構造である修復結果が,その遺伝的依存性が著しく異なることが明らかになった.
  • さらに,これらの依存性を系統的に分析することで,DSB修復遺伝子間のこれまで知られていなかった関係が明らかになった.
 [注]