[出典] "Bacteriophage T4 Escapes CRISPR Attack by Minihomology Recombination and Repair" Wu X, Zhu J, Tao P, Rao VB (Catholic University of America). mBio. 2021-06-22. https://doi.org/10.1128/mBio.01361-21スクリーンショット 2021-06-23 12.43.02
 T4ファージがバクテリアに侵入するとバクテリア内在のCRISPR-Casシステムに攻撃され,ゲノムが切断される (DSB発生).[FIG 1引用右図参照]
  • 研究グループは今回,T4ファージ・ゲノムにコードされているリコンビナーゼUvsXによって,DSB周辺に生じる3〜4塩基程度の短い相同配列を備えたサイト (ミニホモロジー・サイト)を組み合わせることで,T4ファージはゲノムの複製,修復.接合を実現するミニホモロジー組換え修復機構を備えていることを発見した.
  • ミニホモロジー組換え修復機構は,タイプII (Cas9)とタイプV (Cas12a)の双方に対して作動した.
  • ミニホモロジー組換え修復機構の産物であるT4ファージゲノムの多くは,感染したT4ファージのゲノムとは異なる配列を帯び,バクテリアのCRISPR-Casシステムからの攻撃を免れることが可能になる.