[出典]  
 米国CDCは,ワクチン接種完了者もデルタ変異株に感染し,感染したワクチン未接種と同レベルのウイルスを保持して他の人にウイルスを感染させる可能性があるとして,5月の推奨を翻して,ワクチン摂取の有無にかかわらずマスクの装着を再び勧告するに至った.この方針変更は,デルタ株に関する種々の知見の蓄積に基づいている.
  • デルタ変異株の感染力は,MERSとSERS-CoV-1,エボラ,風邪,季節性インフルエンザとスペイン風邪,および天然痘よりも強く,水疱瘡と同等*である [* 1人の感染者から8~9人に感染する] [資料 p.15]
  • ワクチン接種完了者の重症化または死亡のリスクは,ワクチン未接種者の10分の1までに抑制される [資料p. 23]
  • ワクチン接種完了者は,ワクチン未接種者よりも,感染リスクが3分の1まで抑制されるが,感染し,ワクチン未接種者に感染した場合と同レベルのウイルス量を維持し,他に感染させるリスクを帯びる [資料 p.16とp.23]
  • 2021年7月にマサチューセッツ州バーンズタブル郡での複数の大規模なイベントが開催された後の新型コロナウイルス感染者の469人中,74%がワクチン接種完了者であり,感染者133人の90%がデルタ変異株に感染していた [CDC MMWR].
  • デルタ変異株の病毒性が,アルファ株および武漢株よりも強い可能性がある [カナダ,シンガポールおよびスコットランドのデータを引用: 資料 p.18].
  • ファイザー/ビオンテックのmRNAワクチンの有効性: 英国/スコットランド,カナダ,およびイスラエルからの,入院または死亡については93%~100%を維持,有症感染に対しては,英国/スコットランドでは88%へ,カナダでは87%へ,およびイスラエルでは64%へ低下とのデータを引用 [資料 p. 19]
 ワクチンとの戦いは新たな局面に入った (the war has changed).デルタ変異株の感染拡大防止には,COVID-19に脆弱な人々を守るために,医療従事者へのワクチン接種を義務化し,ワクチン接種の有無にかかわらず全ての人々にマスク着用を義務化すべきである [資料 p.21]

 [デルタ変異株関連crisp_bio記事]