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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] REVIEW "The tracrRNA in CRISPR Biology and Technologies" Liao C, Beisel CL (Helmholtz Institute for RNA-based Infection Research). Annu Rev Genet. 2021-08-20. https://doi.org/10.1146/annurev-genet-071719-022559
 CRISPRシステムにおけるトランス活性化crRNA (tracrRNA)の発見が,人工的なシングルガイドRNA (sgRNA)の発明と,SpCas9によるCRISPRゲノム編集の実現へと,つながっていった.したがって,CRISPR-Cas9を開発したEmmanuelle CharpentierとJennifer Doudnaの2020年ノーベル化学賞授与も,tracrRNAの発見が中心となっている ( "CRISPR pioneers win Nobel prize" Mullard A. Nat Rev Drug Discov. 2020. https://doi.org/10.1038/d41573-020-00198-7).
 約10年前にSpCas9システムにおいてtracrRNAが発見され,ゲノム編集に使用されるようになって以来,その生物学的機能の理解が進み,tracrRNAが関与するCRISPRシステムのリストが拡大した.また,CRISPR技術におけるtracrRNAの利用範囲を拡大する多くの技術的進歩があった.この総説では,CRISPR-Cas9をはじめとするCRISPRシステム免疫防御におけるtracrRNAの役割,tracrRNAが関与するcrRNA生合成以外の機能,そしてtracrRNAがどのようにしてCRISPR技術を拡大してきたかを詳細に論じた.
 今後も,tracrRNAの生物学をさらに解明するだけでなく,sgRNAにおけるtracrRNAの本質的な重要性を考慮して研究を続けることで,CRISPR技術の発展を期待できる.tracrRNAの研究と設計は,生物学的発見と有益な技術のための実りある源であり続る.
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