蒸気・ナノバブル・光ポレーション: Vapor Nanobubble (VNB) Photoporation
[出典] "Cas9 RNP Transfection by Vapor Nanobubble Photoporation for Ex Vivo Cell Engineering" Raes L [..] Braeckmans K. Mol Ther - Nucleic Acids. 2021-08-13 (Journal Pre-proof). https://doi.org/10.1016/j.omtn.2021.08.014
Ghent UniversityにUniversity Medical Center UtrechtとUtrecht Universityが加わった研究グループからの論文.
- VNB光ポレーションは,パルスレーザー照射と増感ナノ粒子 (金ナノ粒子/AuNPが一般的)の組み合わせに基づいて,ナノスケールの精度で細胞膜に透過性を一過性で誘導する技術である:レーザーパルスのエネルギーが十分に高ければ,光熱による加熱で周囲の液体が急速に蒸発することにより,AuNPからVNBが発生する。VNBが急速に膨張し,必然的に崩壊することで,局所的な高圧衝撃波が細胞膜に機械的な孔を開け,Cas9 RNPなどの細胞外の生体高分子が細胞質内に入り込むことを可能にする [Graphical abstract https://ars.els-cdn.com/content/image/1-s2.0-S2162253121002080-fx1_lrg.jpg参照].
- 研究グループは今回,VNB光ポレーション法が,H1299細胞に加えてトランフェクションが困難とされてきた間葉幹細胞とヒト初代T細胞へのCas9 RNP送達法として有効であることを示した.
- H1299細胞で80%以上,間葉系幹細胞で60%以上の,遺伝子ノックアウト効率を達成した.
- ヒト初代T細胞において,PD-1とウィスコット・アルドリッチ症候群の遺伝子を標的として,それぞれ,ノックアウト効率25%と34%を達成した.
- VNB光ポレーション法は、毎秒200,000個以上のT細胞を処理できるスケーラブルで汎用性の高い細胞内送達法であり,免疫療法におけるT細胞などのex vivo 加工に適している.
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