[注] 本記事は,GoogleのCOVID-19感染予測 (日本版)を見て思うこと (7)に続く
2021-09-11 17:58 Google感染予測は昨日の”9月8日~10月5日の期間”から更新されていない [17:50確認].
本日の都の新規陽性者報告数 1,273人,週平均1,496人 (前週の54.9%)と抑制が続いた.陽性者数の年代分布も,10歳未満 134人と10代 126人で20.4%, 20代 317人で25%と概ねこれまでの傾向が続いたが,10歳未満が10代を超え,両者をあわせて20%を占めるに至った.
都の重症者報告数も233人と昨日から10人減少し [挿入図右グラフ参照],また,全国の重症者報告数も2,057人と昨日から68人減少した [厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月10日0:00現在].
都内の発表死亡者数は17人,年代別は,40代 3人, 50代 2人, 60代 3人, 70代 4人, 80代 3人, 90代 2人であった.ただし,死亡日は 8月18日から9月9日の間に分散していた. [都のデータは全て都福祉保健局サイト 掲載の第2462報と第2463報から引用] .
ところで,行動制限緩和の判断基準に自宅療養者数と入院・療養など調整中数は入っているのだろうか.9月10日のNHK NEWS WEB [https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013253261000.html]によると,2021年1月1日からの都内で自宅療法中の死亡は79人,その4割余りの34人が第5波に集中している.その中の少なくとも22人は,感染と判定された段階で軽症であり,さらに,前日の健康観察では症状に変化がなく,その後,急変した方が複数おいでになった.加えて,自宅療養中には入らないが,自宅で亡くなった方や救急搬送中された日に亡くなった方もおいでになる.自覚症状がないままに悪化する“幸せな低酸素症”「ハッピー・ハイポキシア」が知られている中で,都は「容体が急変するリスクがあることを認識し、体調に異常があれば保健所などに連絡したり、救急車を呼んだりしてほしい」と,自助を求めている.
2021-09-10 18:15 Google感染予測は”9月8日~10月5日の期間”に更新された [16:49確認].都の週平均陽性者予測数は期間中抑制が続き,10月5日の週平均予測数は366人となった [挿入図左グラフ参照].全国の週平均陽性者予測数も現時点からは抑制されるが,22日9月5日を底 (9,566人)として10月4日に11,530人なるという一進一退のパターンに戻った.北海道,鹿児島県,沖縄県に加えて大阪府は,傾きはさまざまであるが予測期間中抑制が続くパターンとなり,大阪府と沖縄県の10月5日週平均予測数がそれぞれ1,608人と77人となった.愛知県の増加パターンは維持され,10月5日の週平均予測数は7,202人となった.
本日の都の新規陽性者報告数 1,242人,週平均1,652人 (前週の57.0%)と抑制が続いた.陽性者数の年代分布も,10歳未満 106人と10代 98人が16.4%, 20代 330人が26%と,これまでの傾向が続いた.
都の重症者報告数は243人と昨日から8人減少し [挿入図右グラフ参照],また,全国の重症者報告数も2,125人と昨日から48人減少した [厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月9日0:00現在].
都内の発表死亡者数は15人,年代別は,40代 1人, 60代 4人, 70代 2人, 80代 5人, 90代 3人であった.ただし,死亡日は 8月12日から9月8日の間に分散していた. [都のデータは全て都福祉保健局サイト 掲載の第2459報と第2460報から引用] .
政府は「東京都を含む19都道府県の緊急事態宣言を延長し,9月30日の期限で解除できるよう、医療提供体制を強化するとともに飲食店の営業時間の短縮や、テレワークの推進などへの協力を呼びかける方針」と報道されている [NHK NEWS WEB 2021-09-10 04:35 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013252351000.html]. 9月30日は,菅首相の総裁任期満了の日であり,それから3週間後の10月21日が衆議院議員の任期満了日にあたる.
2020年の都の新規陽性者週平均を振り返ると9月30日183人であったが,東京都のGOTOトラベル参加を経て1月8日に1,499人のピークを迎えた.今年はワクチン接種が昨年と大きく異なる点であるが,ワクチン接種が進んでいたイスラエルでは,デルタ変異株感染拡大と6月15日の”マスク無し”も含む行動制限緩和[*]してから,新規感染者が急増した [* NHK NEWS WEB 2021-06-15 21:05 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210615/k10013086571000.html].日本では"マスク無し"には移行しないと思うが緩和は政治日程に左右されることなくくれぐれも慎重に願いたい.下図左はイスラエルにおけるワクチン接種完了者の比率 (2021-01-04 ~ 2021-09-08),下図右はイスラエル における100万人あたりの新規感染者の週平均の推移 (2021-03-01 ~ 2021-09-09) [https://ourworldindata.org/vaccination-israel-impactから引用]
2021-09-09 17:10 Google感染予測は”9月7日~10月4日の期間”に更新された [16:05 確認].
都の週平均陽性者予測数の減少傾向が維持され,10月3日の週平均予測数は599人となった [挿入図左グラフ参照].全国の週平均陽性者予測数も抑制傾向が続き10月3日時点で7,617人と前回予測から4,000人近く減少した.北海道,鹿児島県,沖縄県に加えて大阪府も明確な減少パターンとなったが,愛知県の増加パターンは維持された (ただし,10月3日の週平均予測数は前回予測から~1,300人抑制された).
本日の都の新規陽性者報告数 1,675人と週平均1,837人 (前週の58.5%)ともに減少傾向が続いた.陽性者数の年代分布もこれまでの傾向が続き,10歳未満 147人と10代 148人が17.6%, 20代 407人が24.3%を占めた.
都の重症者報告数は251人と昨日から1人減少し [挿入図右グラフ参照],また,全国の重症者報告数も2,173人と昨日から38人減少した [厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月8日0:00現在].
都内の発表死亡者数は19人,年代別は,40代 1人, 50代 6人, 60代 4人, 70代 5人, 80代 3人であった.ただし,死亡日は 8月2日から9月7日の間に分散していた. [都のデータは全て都福祉保健局サイト 掲載の第2454報と第2455報から引用] .
本日,東京都を含む19都道府県を対象とする緊急事態宣言の9月30日までの延長の政府方針が分科会で承認された (宮城県と岡山県は’まん防’へ移行).一方で,11月を目処とする行動制限緩和策の検討が進められている [讀賣新聞オンライン 2021-09-09 14:11 https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210909-OYT1T50106/].
2021-09-08 17:50 Google感染予測は”9月6日~10月3日の期間”に更新された [19:51に確認].都の週平均陽性者予測数の減少傾向が維持され,10月3日の週平均予測数は599人となった [挿入図左グラフ参照].全国の週平均陽性者予測数も抑制傾向が続き10月3日時点で11,460人となったが,9月24日10,388人から上向きの気配を示していることが気になる.北海道,鹿児島県,沖縄県 (10月3日 41人)も減少傾向が続いたが,大阪府はフラット (~2,300人)なパターンに戻り,愛知県の増加傾向は維持された (10月3日週平均予測数は5,603人).
本日の都の新規陽性者報告数は1,629人と17日連続で前週を下回り,週平均も前週の60.6%にあたる2,041人と15回連続で抑制が進んだ.ただし,第2波時の週平均ピークであった1,861人 (1月11日)にまでは下がっていない.これからの感染症対策,昨年の秋から冬の轍を踏まないように願いたい.陽性者数の年代分布はこれまで通りの傾向が続き,10歳未満 157人と10代 196人が21.7%, 20代 442人が27%を占めた.
都の重症者報告数は252人と昨日から8人減少した [挿入図右グラフ参照].一方で,全国の重症者数は昨日から2人増の2,211人であった [厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月8日0:00現在].
都内の発表死亡者数は17人となった (ただし,死亡日7月19日から9月5日の間).年代別では,30代 1人 (診断日と死亡日が同日), 40代 1人 (診断日死亡後), 50代 2人 (診断日から10日前後), 70代 1人, 80代 10人, 90代 1人, 100歳以上1人であった. [都のデータは都福祉保健局サイト 掲載の第2447報と第2448報から引用] .
2021-09-07 20:19 Google感染予測は”9月5日~10月2日の期間”に更新された [19:51に確認].前回よりも減少が加速,10月1日の週平均予測数は306人となった [挿入図左グラフ参照].全国の日別陽性者数週平均の予測も抑制傾向が強まって10月2日時点の予測数は10,607人となった.北海道,鹿児島県,沖縄県も減少傾向が続き,大阪府もフラットなパターンから減少傾向が見えるようになっが,愛知県の増加傾向は維持された (愛知県の10月2日週平均予測数は4,811人).
本日の都の新規陽性者報告数は1,629人と16日連続で前週を下回り,週平均も前週の63.4%にあたる2,231人と抑制が進んだ.ここまで新規陽性者数が順調に減少してきたが,自宅療養に調整中を合わせると未だ16,987人が十分な医療を受けられていないと思われる.陽性者数の年代分布はこれまで通りの傾向が続き,10歳未満 160人と10代 130人が18%, 20代 440人が27%を占めた.
本日までの報告数の推移と明日からの予測数の推移を合わせると,ワクチン接種が完了するとされている11月上旬 [*]までこのまま感染抑制を強めながらたどり着けそうにも思える [* JIJI.COM 2021-09-04 15:58 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090400300].都の重症者報告数は260人と昨日から7人減少し, 50代が102人と~40%を占めた. [挿入図右グラフ参照].一方で,全国の重症者数は昨日から11人増の2,209人と一進一退となった [*厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月7日0:00現在].都内の発表死亡者数は昨日に続き16人となった (ただし,死亡日8月13日から9月5日の間).年代別では,40代 2人, 50代 1人, 60代 1人, 70代 5人, 80代 5人, 90代 2人と高齢者が大半を占めた [都のデータは都福祉保健局サイト 掲載の第2443報と第2444報から引用] .重症者数と死亡者数も,新規感染者の減少を追いかけて減少していくことを期待したい.
2021-09-06 17:42 Google感染予測は昨日公開の”9月4日~10月1日の期間”のままであったに更新された [16:32に確認].9月4日に公開された予測からさらに減少が加速するパターンへと変わり,10月1日の週平均予測数は306人となった [挿入図左グラフ参照].全国の日別陽性者数週平均も期間中増加し続けるパターンから減少傾向が見えるパターンへと変わった.ただし,9月22日に12,799人まで減少しその後やや上昇し10月1日には14,138人の予測となった.北海道,鹿児島県,沖縄県も減少傾向となり,大阪府もフラット (~2,200レベル)なパターンへと抑制されたが,愛知県は引き続き増加を続けるという予測になった.
本日の都の新規陽性者報告数は968人と15日連続で前週を下回り,週平均も前週の65.1%にあたる2,414人と抑制が進んだ.行政検査数の3日間移動平均は7,290件であった.陽性者数の年代分布はこれまで通りの傾向が続き,10歳未満 93人と10代 88人が19%, 20代 244人が25%を占めた.重症者報告数は267人と昨日から3人増加し, 9月2日の291人のピークからの減少傾向が途切れた [挿入図右グラフ参照].一方で,全国の重症者数は昨日から9人減の2,198人となった.[*厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月6日0:00現在]
都内の発表死亡者数は昨日から6人増え16人となった (ただし,死亡日8月2日から9月3日の間).年代別では,40代 3人, 50代 4人, 60代 4人, 80代 4人, 90代 1人であったが,40代の方々の死亡日が診断日の同日, 2日後, 5日後となっていた [都のデータは都福祉保健局サイト 掲載の第2439報と第2440報から引用] .
2021-09-05 19:30 Google感染予測は昨日公開の”9月2日~9月29日の期間”のままであった [18:10に確認].
本日の都の新規陽性者報告数は1,853人と14日連続で前週を下回り,週平均も前週の67.4%にあたる2,549人と抑制が進んだ.行政検査数の3日間移動平均は11,677件であった.陽性者数の年代分布はこれまで通りの傾向であったが,10歳未満 183人と10代 215人で20%を占めるに至った.重症者報告数も264人と昨日から3人減少し, 9月2日の291人のピークからの減少傾向が続いた [挿入図参照].また,連日過去最多を更新していた全国の重症者数も2 ,207人と前日から16人減少した [*厚労省サイトの国内の”発生状況など”令和3年9月5日0:00現在].[*] 19:00からのNHKニュース7によると,ECMO装着件数が8月以来連日過去最多を更新し本日161件に達したとのことである.
都内の発表死亡者数も昨日から5人減り10人となった (ただし,死亡日は7月中と8月8日から9月3日の間).年代別では,30代 1人, 50代 2人, 60代 4人, 70代 2人, 90代 1人であったが,30代の方は診断日の翌日に亡くならた [都のデータは都福祉保健局サイト 掲載の第2437報と第2438報から引用] .
2021-09-04 20:24 Google感染予測は”9月2日~9月29日の期間”へと更新された [18:30に確認].東京都の日別陽性者の推移予測は昨日のほぼフラットパターンから減少パターンへと変わった.期間最終日29日の日別陽性者数/週平均予測数も2,058/2,012人へと減少した. [右の挿入図左グラフ参照].
本日の都の新規陽性者報告数は2,362人と13日連続で前週を下回り,週平均も前週の68.6%にあたる2,725人と抑制が進んだ.行政検査数の3日間移動平均も11,677件と減少したが.なお,陽性者数の年代分布は,20代 639人 (~27%), 30代 472人, 40代 351人と続き,10歳未満 220人と10代 209人 (合わせて18%)と10歳未満が10代を初めて,1人ではあるが,上回った.重症者報告数も,267人と昨日から11人減少し, 9月2日の291人をピークとして減り始めたかに見える [挿入図右グラフ参照].一方で,全国の重症者数は2,223人と最多更新が続いている [厚生労働省Webサイト国内の”発生状況など”令和3年9月4日0:00現在 ].
都内の発表死亡者数は昨日から5人増え15人となった (ただし,死亡日は7月中と8月12日から9月3日の間).年代別では,40代 1人, 50代 2人, 60代 3人, 70代 3人, 80代 2人, 90代 4人であったが,40代の方は診断日から2日目に亡くなられ,50代お一方は,診断日が死亡日後であった [都の陽性者から死亡者までのデータは東京都福祉保健局Webサイト掲載の「新型コロナウイルスに関連した患者の発生について (第2435報と第2436報)」から引用] .
Google感染予測に戻って,全国の日別陽性者予測数の週平均は東京都とは異なり9月5日から増加し続けるが,週平均の絶対数は9月12日22,856人,9月29日 31,216人と前回予測よりやや抑制された.北海道,大阪府,および鹿児島県は昨日に続き期間中増加するパターンであったが増加の度合いは道府県によって大きく異なり,大阪府の29日週平均予測は5,071人となった.沖縄県の予測期間最終日29日の週平均予測は246人と前回予測よりやや改善された.昨日予測期間中増加が続きそうな県として選択した愛知県は前々回と前回同様に増加が急であり29日の週平均予測数も13,049人に達した [テキスト中で言及した都道府県以外の予測パターンは未確認].
ところで,分科会が今秋を念頭にワクチン接種が進んだ段階で日常生活における行動制限の緩和に関する提言をまとめた [JIJI.COM 2021-09-03 20:58]. 一方で,兵庫県尼崎でコロナ感染報告せず教諭が授業した後に,児童2人の感染が確認された例があった (ただし,感染の因果関係はまだ特定されていない) [NHK NEWS WEB 2021-09-03 21:15].このように緊急事態宣言下でも感染者が自己隔離さえ守らず,都道府県をまたぐ旅行者が少なからずいる状況で行動制限を緩和すれば,行動制限緩和の必要十分条件を守らない例が頻発するのではなかろうか.
[crisp_bio注] 本記事は,GoogleのCOVID-19感染予測 (日本版)を見て思うこと (5)の続き
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