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2022-08-26 Nature 刊行論文の書誌情報を追記:
"R-loop formation and conformational activation mechanisms of Cas9" Pacesa M [..] Jinek M. Nature 2022-08-24. https://doi.org/10.1038/s41586-022-05114-0
2021-09-16 bioRxiv 投稿に準拠した初稿
[出典] "Mechanism of R-loop formation and conformational activation of Cas9" Pacesa M, Jinek M.
bioRxiv. 2021-09-16 [プレプリント]

 CRISPR-Cas9ゲノム編集システムの発見・発明に貢献しJennifer A. Doudnaと多数の共著論文を発表し,その後,University of Zurichに職を得たMartin Jinekが率いるチームの投稿.
  • SpCas9の標的となるDNAとの結合や,標的配列とオフターゲット配列の識別の正確なメカニズムはまだ,完全には解明されていない.
  • 長短のターゲット配列 (6-, 8-, 10-, 12-, 14-, 16-, 18-, および 20-bp)とdCas9-sgRNAの三者複合体の構造をクライオ電顕法により再構成した.10-bpの相補的配列と結合した三者複合体についてはX線結晶構造解析も行った.
  • その結果,Cas9の活性化と二重鎖DNA切断に必要なコンフォメーション変化が明らかになった.すなわち,PAMの遠位におけるヘテロ二重鎖,R-ループ,およびPAMの近位におけるヘテロ二重鎖の形成と,Cas9のドメインの動き,および両者の連動の機序が詳らかにされた.
  • 6-ntのターゲットは,Tyr450とのスタッキング相互作用により,5-bpのR-ループを形成するだけであり,さらに塩基対が形成されるとR-ループが変位していく.
  • Cas9とターゲットの結合初期には,Cas9のREC2ドメインとREC3ドメインが正電荷を帯びたクレフトを形成し,そこに,DNA基質のPAM遠位二重鎖が入り込んでいる.
  • 10-ntのシード領域全体と塩基対が形成されると,端が中央の結合チャネルへとシフトし,RECローブが再配置され,REC2とREC3の2つの高電荷で保存されているヘリックスが接近する.
  • Rループがシード領域を超えて伝播すると,HNHドメインがRuvC-PIの界面から外れていき,この間,Cas9の活性部位は内部に埋め込まれていて,早期の切断が回避されている.
  • 16bpのR-ループが形成されると,RuvCとHNHの間のリンカーが再構築され、HNHドメインが標的鎖 (TS)に向かって大きく移動する.しかし,活性部位はまだ切断部位から離れており,不完全な標的鎖のペアリングでは,ヌクレアーゼドメインの活性化に必要なコンフォメーション変化が進行しないことを意味した.
  • 20bpのR-ループが形成されると、HNHドメインが切断部位に向かって140度回転する.これにより,非標的鎖 (NTS)がRuvCの触媒ポケットに再配置されると考えられ,この機序でTSとNTSの両鎖が同時に切断されることが示唆された.
[関連crisp_bio記事] Cas9の結合,PAMのチェックに続く標的DNAのチェックの初期段階の動態
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