[出典] "Single base editing of rs12603332 on Chromosome 17q21 with a Cytosine Base Editor regulates ORMDL3 and ATF6α expression" Weng N [..] Broide DH. Allergy. 2021-09-15. https://doi.org/10.1111/all.15092
 UCSDの研究グループからの論文.
  • 染色体17q21に位置するORMDL3 遺伝子のrs12603332が喘息の発症リスクと高い関連性を持つことが明らかにされている.
  • ヒトTリンパ球細胞由来Jurkat細胞株およびヒト初代CD4陽性T細胞において,CBEをコードするプラスミドDNAまたはCBE mRNAを用いて,rs12603332のCリスク・アレル (rs12603332-C)をTノンリスク・アレル (rs12603332-T)へと変換し,その効果を分析した.
  • rs12603332-Cを持つJurkatクローンは,rs12603332-Tを持つJurkatクローンに対して,ORMDL3 mRNAおよびORMDL3 制御遺伝子ATF6αの発現量が有意に高いことを同定した.
  • ヒト初代CD4 T細胞において、rs12603332-Cの90±3%を,rs12603332-Tへと変換した結果,ORMDL3 ATF6α の発現が低下することを確認した.
  • In silico 解析は,rs12603332-Tが,E47転写因子に認識されるE-box結合モチーフ (CANNTG)の中心的要素であることを示唆した.
  • EMSA法は,rs12603332-Tを含むプローブがin vitro で転写因子E47に結合することを示し,in silico 解析からの示唆を裏付けた.