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[出典] "Engineered pegRNAs improve prime editing efficiency" Nelson JW, Randolph PB [..] Liu DR. Nat Biotechnol. 2021-10-04. https://doi.org/10.1038/s41587-021-01039-7 スクリーンショット 2021-10-15 11.50.07

 PEにおいて,pegRNAが,PEタンパク質を標的となる遺伝子座に導くとともに,目的とする編集をコードしている [PEの模式図参照]
  • Liuグループは今回,逆転写酵素 (RT)のテンプレート (RT template)とプライマー結合部位 (Primer-binding site)を含むpegRNAの3’末端領域が,細胞内のRNA分解酵素で分解され,分解されたpegRNAが編集活性を失うだけでなく,分解されなかったpegRNAの標的サイトへのアクセスを阻害し,ひいてはPEの編集効率を抑制することを発見した.
  • そこで,pegRNAの3'末端に,RNA分解酵素に分解されないRNAモチーフを同定・組み込むことで,pegRNAの安定性を高めた.
  • この改変を加えたpegRNA (engineered pegRNA, epegRNA)を利用することで,オフターゲット編集活性を増加させることなく,HeLa,U2OS,K562の細胞株,および,ヒト初代線維芽細胞において,PE編集効率を3〜4倍向上させることに成功した.
  • また,3'末端モチーフの選択を最適化し,3'末端モチーフとpegRNAの間の最適なヌクレオチド・リンカーを同定するプログラムpegLIT (pegRNA Linker Identification Tool)を開発した.
  • 疾患責任変異の修復と疾患モデル開発に有用な疾患責任変異導入においても,epegRNAが,pegRNAの効率を向上させることを確認した [プリオン病抵抗性変異導入とテイ・サック病変異修復; アルツハイマー病, 冠動脈性心疾患, 2型糖尿病, デング熱ウイルス感染, CDKL5欠損症, ラミンA欠損症, およびレット症候群の原因となる突然変異の導入]
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