[出典] REVIEW "Viral vector platforms within the gene therapy landscape" Bulcha Fig.1Bulcha JT, Wang Y, Ma H, Tai PWL, Gao G. Signal Transduct Target Ther. 2021-02-08. https://doi.org/10.1038/s41392-021-00487-6

 University of Massachusetts Medical Schoolに四川大学が加わった研究グループによるレビュー

 遺伝子治療の40年は,画期的な効用と,稀ではあるが死に至る重篤な副作用に至る,進歩と挫折の歴史であった.この二律背反を解く鍵の一つが遺伝子治療システムをデリバリーするウイルスベクターをベースとするプラットフォームであった [Fig.1 ウイルスを用いた遺伝子治療の概要   引用右図参照].

Bulcha Fig. 2 過去20年間,アデノウイルス,アデノ随伴ウイルス,およびレンチウイルスが利用され,前臨床試験と臨床試験で成功を収め [Fig. 2 臨床試験で使用されているウイルスベクターの概要 引用左図参照],その間に多くの課題も明らかになってきたが,ウイルス生物学の進歩の中で,解決されていくであろう.
 

 [図3からの解説図と臨床試験の一覧]

  • 図3:野生型アデノウイルス5型(Ad5)のゲノムと、一般的なAd5ベースのベクターの遺伝子改変の模式図.
  • 図4:AAVゲノムとPCRスクリーニングに使用される部位の模式図.
  • 5:第3世代のHIV-1ベースのレンチウイルスベクターのデザイン.
  • 1 アデノウイルスベクターを用いた現在進行中および終了した臨床試験の抜粋.
  • 2 AAVベクターを用いた進行中の臨床試験の抜粋.
  • 3 レンチウイルスベクターを用いた現在進行中および終了した臨床試験の抜粋.