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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

2022-05-19 Nucleic Acids Research 誌からの査読付き論文の書誌情報を追記しブログ記事タイトルを「ヒト初代細胞において,CRISPR-Cas9を介して遺伝子をコードしたナノ構造体を細胞核へ輸送しゲノムへ挿入」から「CRISPR-Cas9を介したナノ構造体化遺伝子の核内輸送とヒト初代細胞におけるゲノム統合」へ変更
2021-11-18 初稿
[出典] "
CRISPR-Cas9 mediated nuclear transport and genomic integration of nanostructured genes in human primary cells" Lin-Shiao E, Pfeifer WG [..] Doudna JA. (bioRxiv. 2021-11-09Nucleic Acids Res. 2022-02-22. https://academic.oup.com/nar/article/50/3/1256/6519359; PubMed Central. PMC8860605
 DNAナノ構造体は,さまざまな分子を細胞へデリバリーする有望なツールである.また,1000個以上の塩基を折り畳んでコンパクトなナノ構造体にしたDNA折り紙は,遺伝子のパッケージングに適している.しかし,ナノ構造体の細胞核への効率デリバリーは課題であった.Jennifer A. Doudnaが率いるUC Berkeley,Ohio State University, UCSFなどの研究グループは今回,CRISPR-Cas9を介した相同組み換え修復 (HDR)過程を介して,長い遺伝子配列を組み込んだDNAナノ構造体を効率的にヒト細胞内および核内に輸送する手法を開発した.
  • スクリーンショット 2022-05-19 13.30.16研究グループは,蛍光タンパク質またはヒト遺伝子をコードする長い遺伝子の両端にHDR用の相同アームを結合し,さらに合成ステープル鎖を追加することで,長い遺伝子をコンパクトな18螺旋構造のDNA折り紙のチューブへと圧縮した (長さでみると100 nmから40 nm未満へと短縮).なお,このチューブからは,標的遺伝子の左右に結合した相同アームが突き出す設計となっている.さらに,DNAナノ構造体にCRISPR-Cas9 RNPの結合部位を設けておくことで,DNAナノ構造体の細胞核へのデリバリーと遺伝子ターゲッティングを実現した [mNeon Green (HDRテンプレートの長さは2,716 nts)のノックインの例: Figure 1引用右図参照].
  • トランスフェクションとエレクトロポレーションを用いて,DNAナノ構造体の効率的なシャトリングとゲノム統合を実証した.
  • これらのDNAナノ構造体のテンプレートは,ヒト初代細胞において,構造化されていない二本鎖DNA (dsDNA)テンプレートと比較して,毒性が低く、挿入効率が高い.
  • さらに,DNAナノ構造体のウイルス様粒子 (VLP)による効率的デリバリーも実証した.
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