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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

ELANE好中球減少症の新たな治療法のエビデンスを求めて
[注] ELANE   : 好中球エラスターゼ遺伝子
[出典] "Safe and Efficient Engraftment of CRISPR-Based ELANE Mono-Allelic Knocked out HSCs in Mice: Evidence for a Novel Treatment for ELANE Neutropenia" Povodovski L [..] Dale DC. Blood (2021) 138 (Supplement 1): 3122. https://doi.org/10.1182/blood-2021-149249
 Emendo Biotherapeutics (エメンド・バイオセラピューティクス)とUniversity of Washington, Seattleの研究グループの発表.
 ELANE  関連の重症先天性好中球減少症(severe congenital neutropenia, SCN)は、ELANE    遺伝子における多数のヘテロ接合性変異により,好中球エラスターゼの異常なフォールディングや局在が異常になることで,骨髄系細胞が死滅し,好中球の分化が阻害される疾患である.
 SCNの治療は現在,顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF)を毎日注射することであるが,この治療は,骨髄異形成症候群 (MDS)や急性骨髄性白血病 (AML)を誘導するリスクを伴う.唯一の有効な治療法として同種造血幹細胞移植があるが,これには,移植片対宿主病や重篤な感染症のリスクを伴う可能性がある.
 エメンド・バイオセラピューティックは,疾患の原因となるELANE 変異アリルを特異的にノックアウトするCRISPRベースの新規生体外遺伝子編集戦略 (OMNI A1)を開発し,SCN患者のCD34+造血幹細胞を用いて試験したところ,骨髄系細胞の成熟と正常な機能を持つ好中球への分化が顕著に改善されることを見出した.
 研究チームは今回,OMNI A1の実現可能性と安全性を検証するために,2人の健康なドナーから採取したヒト造血幹細胞のNOD scid gamma (NSG)免疫不全マウスモデルに移植するin vivo 試験を行い,移植されたヒトCD45 +細胞が正常に移植され分化し,また,ELANE遺伝子の変異アレルのノックアウトが維持され,移植されたマウスに全身性の反応,異常な臨床症状および体重減少を示さないことを確認した. 
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