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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

出典] "Nano-assembly of a Chemically Tailored Cas9 Ribonucleoprotein for In Vivo Gene Editing and Cancer Immunotherapy" Lee J [..] Jung H, Chung HJ. Chem Mater 2021-12-20. https://doi.org/10.1021/acs.chemmater.1c02844
 KAISTとソウル国立大学医学部の研究グループが,分岐状ポリエチレンイミン (bPEI)を結合したCas9とsgRNAからなるRNPと化学修飾DNAオリゴヌクレオチドを縮合させたNanoRNPを開発し,PD-L1を標的とするNanoRNPによって,B16メラノーマ細胞において,低い細胞毒性で,PD-L1の持続的下方制御を実現した.
 さらに,マウスメラノーマモデルにおいて,標的の腫瘍細胞に高頻度でindelsを誘導し,単独で,腫瘍の成長を大きく抑制することを実証した.
 NanoRNPによる腫瘍組織におけるPD-L1チェックポイントの阻害は,抗腫瘍免疫の活性化の特徴であるT細胞の浸潤とエフェクター・サイトカインの放出を促進し,免疫抑制性骨髄系細胞の抑制をもたらし,NanoRNPによる癌免疫療法の可能性を示した.

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