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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] REVIEW "Rapid in situ identification of biological specimens via DNA amplicon sequencing using miniaturized laboratory equipment" Pomerantz A, Sahlin K [..] Prost S. Nat Protocol 2022-04-11. https://doi.org/10.1038/s41596-022-00682-x
 Natural History Museum (Vienna), LOEWE-Centre for Translational Biodiversity Genomics (Franfurt), およびSouth African National Biodiversity Instituteを兼務するStefan Prostが率いる米国, 英国, スエーデン, スイス, 日本, ドイツの研究グループによるプロトコル論文.
 自然環境を破壊する速度が衰えないことから,近年,生物標本の迅速な調査と同定が,ますます重要となっている.その中で,PCRと標準化された遺伝子領域のDNA配列分析を利用したDNAバーコーディングが,分類同定の迅速化に貢献したきた.しかし,生物多様性のホットスポットの多くが,実は,実験室のインフラ,資金,生物試料の輸送の物理的および法的制限によって,DNAバーコーディングを活かすことができない.ここに,低価格で可搬性の高い小型化された科学機器が登場する.
 研究グループは,DNAの分離からナノポアシーケンス,下流のデータ解析まで,アンプリコンシーケンスアプリケーションを実行するために必要なプロトコルの概要を説明する.
 このプロトコルによって,サンプルの種類に左右されるところもあるが,インターネットに接続できない環境において,DNA抽出からバイオインフォマティクス解析までを10時間以内に完了し,適切な品質管理のもとで,最新機器を備えたコアゲノム施設 (core gengomic facilites)に依存しないサンプルの検査・同定が可能になる.

[図一覧] 

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