[出典]
- News & Views "CRISPR memories in single cells" Sparmann A, Beisel CL. Mol Syst Biol. 2022-04-25. https://doi.org/10.15252/msb.202211011 [著者所属] Helmholtz Institute for RNA-based Infection Research (HIRI), University of Würzburg
- 論文 "Single cell variability of CRISPR-Cas interference and adaptaion" McKenzie RE, Keizer EM [..] Fleck C, Tans SJ, Brouns SJJ . Mol Syst Biol. 2022-04-25. https://doi.org/10.15252/msb.202110680 [著者所属] Delft University of Technology, Kavli Institute of Nanoscience, AMOLF, Wageningen University, University of Freiburg
オランダとドイツの研究グループが,タイムラプス顕微鏡を利用して,
大腸菌の単一細胞が、タイプ I-E CRISPR-Casシステムを介して,常在プラスミドに対する防御を獲得し,クリアする時期を追跡した [News & ViewsのFigure 1引用右図参照].
大腸菌の単一細胞が、タイプ I-E CRISPR-Casシステムを介して,常在プラスミドに対する防御を獲得し,クリアする時期を追跡した [News & ViewsのFigure 1引用右図参照]. 蛍光標識したCRISPR-Casシステムを誘導発現させた細菌株の集団を対象として,完全または変異したスペーサー標的をコードし,CRISPR-Casシステム標識とは異なる蛍光で標識したレポータプラスミドの消失を,個々の細胞の分裂を複数回にわたって追跡した.
この手法によって,
CRISPR-Casタンパク質の発現とDNA分解を同時並行的にモニタリングし,個々の細胞の系譜,系譜間の関係,プラスミド消去,瞬時の成長速度,細胞サイズ、細胞の分裂頻度などのデータをリアルタイムで取得することに成功した [論文Figure.1引用右図参照].
CRISPR-Casタンパク質の発現とDNA分解を同時並行的にモニタリングし,個々の細胞の系譜,系譜間の関係,プラスミド消去,瞬時の成長速度,細胞サイズ、細胞の分裂頻度などのデータをリアルタイムで取得することに成功した [論文Figure.1引用右図参照]. その結果,CRISPRアレイに記憶されているスペーサと完全一致する配列をベースにした外来DNAの消去 (ナイーブ型直接干渉)の機構によって,数時間以内にすべての細胞から標的を除去できること,これに対して,スペーサーと完全一致ない場合に隣接領域からスペーサを獲得して干渉に至るプライミング型干渉の時間は細胞ごとに大きく変動し,中には数十時間かかる細胞もあり,細胞集団全体としては非常にゆっくりとした変化であることが判明した.
さらに,確率的エージェントベースのモデリングにより、プライミングの適応とクリアランスの段階を定義することができ、プライミングの適応が、観察された変動の原因であることを突き止めた。より具体的には、宿主ゲノムへの新しいスペーサーDNA断片の統合などの他の複雑な過程ではなく、変異した標的DNAへのカスケードの結合が原因である。
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