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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

[出典] "Bayesian network-based risk assessment of synthetic biology: Simulating CRISPR-Cas9 gene drive dynamics in invasive rodent management" Brown EA, Eikenbary SR, Landis WG. Risk Analysis 2022-05-14. https://doi.org/10.1111/risa.13948 [著者所属] Western Washington U. 
 殺鼠剤の代替として遺伝子ドライブが外来種げっ歯類の個体群を制御するために提案されている.しかし、このアプローチは,米国科学・工学・医学アカデミーによる2016年の報告書"Gene Drives on the Horizon" [*]で定められた基準を満たすリスク評価を受けていない.
 著者らは,遺伝子ドライブのリスク評価を行うため,ベイズネットワーク相対リスクモデルを採用し,CRISPR-Cas9ホーミング遺伝子ドライブを用いた南東ファラロン島でのマウス駆除のリスクを算出した.Rベースのモデル "MGDrivE "を改良し,遺伝子ドライブによるネズミの管理について60種類の管理戦略をシミュレーションし,比較した.その結果,遺伝子改変マウスの放飼と同時に殺鼠剤を投与することで,ネズミの駆除が早く進むことが明らかになった.また,遺伝子ドライブのホーミング速度が駆除確率に最も大きく影響することが明らかになった.

[*]
 

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