[出典] "Structural rearrangements allow nucleic acid discrimination by type I-D Cascade" Schwartz EA, McBride TM, Bravo JP [..] Taylor DW. Nat Commun 2022-05-20. https://doi.org/10.1038/s41467-022-30402-8 [著者所属] University of Texas at Austin, University of Otago
[参考] カスケードとCRISPR (PDBjの生体高分子学習ポータルサイト PDBj入門 181)
CRISPR-CasタイプI-Dシステムの酵素 (カスケード /Cascade)は,興味深いことにタイプIとタイプIIIの酵素に特徴的な機能を帯びている.Schwartzらは今回クライオ電顕法によって,二本鎖DNAと一本鎖RNAに結合したタイプI-Dのカスケードの構造をそれぞれ分解能2.9Åと3.1Åで再構成し,核酸配列を認識する構造基盤を明らかにした.
タイプI-Dカスケードが,ssRNAに特異的に結合すること,また,dsDNAの標的鎖のPAM認識をきっかけとして,Cas10dを介したCas3'結合とそれに続く非標的鎖DNA切断を可能にする長距離の構造再編成が進行することを,明らかにした [Fig. 1-aとFig. 5引用右図参照]. この構造再編成を介して,抗CRISPRタンパク質AcrID1がCas10dの活性部位とDNA基質の結合を競合的に阻害することにより,標的dsDNAの結合を阻害し,タイプI-Dを無力化するモデルも構築した [挿入図参照].
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