[出典] REVIEW "Inhibition of nonhomologous end joining-mediated DNA repair enhances anti-HBV CRISPR therapy" Murai K [..] Takehara T. Hematol Commun. 2022-0-34. https://doi.org/10.1002/hep4.2014 [著者所属] 阪大,実中研,横浜市大
 cccDNAを標的とするCRISPR (HBV-CRISPR)の抗ウイルス効果を,Cas9を発現させたHBV感受性HepG2-hNTCP-C4細胞 (HepG2-hNTCP-C4-iCas9)およびCas9を発現させた初代ヒト肝細胞 (PHHs)で評価し,HBV感染後にHBV-CRISPRが,cccDNAレベルを低下させること,PARP活性を亢進させることを確認した.
 加えて,PARP2またはHPF1のいずれかを標的とするsiRNAを介して,cccDNAがより低減されることを確認した.また,NHEJの必須因子DNA Ligase 4 (LIG4)の抑制がHBV-CRISPRの抗ウイルス効果を高めることも確認した.
 最終的に,臨床応用可能なPARPiであるオラパリブを併用することで,HBV感染HepG2-hNTCP-C4-iCas9細胞とPHHにおいて,HBV-CRISPRによるプレゲノムRNA (pgRNA)とcccDNAのレベルの減少が亢進することを確認した.