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(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/01/29

  • 単一細胞をFACSで分離・溶解し、単一細胞溶解液を分割して、一方について後述のproximity extension assay (PEA) 法によってタンパク質を測定し、もう一方についてTagManアッセイによってRNAを測定.現時点でRNAとタンパク質〜96セットの同時測定を実現しているが、拡張可能.
  • PEA法:標的タンパク質に結合する一組の抗体を用意する.2種類の抗体にはそれぞれ、その3'末端が互いに相補的なオリゴヌクレオチドを結合しておく.細胞内で同一タンパク質に結合した2種類の抗体のそれぞれに結合したオリゴヌクレオチドが近接し(proximity)増幅可能なDNAレポーターが生成される.これをTaqManアッセイ法によってリアルタイムPCR定量する.
  • Uppsala大学病院においてグレード4のグリオブラストーマ患者由来の初期継代細胞に対する骨形成因子4(bone morphogenetic protein 4: BMP4)投与の効果をみた(BPM4は、TGF−βスーパーファミリーに属するサイトカインであるが、アストログリア分化を誘導することでがん幹前駆細胞の数を減じて腫瘍増殖を抑制することが想定され、近年グリオブラストーマの治療剤候補として注目を集めている).
  • BMP4の投与に対する細胞集団の細胞応答は、RNAのレベルからみてもタンパク質のレベルから見ても、不均質であり、細胞手段の一部がBMP4に対する耐性を示した.その一方で、単一細胞の解像度でみていくと、RNAとタンパク質との間の相関は低く、タンパク質の方がBMP4に対する細胞応答のより良い指標であった.
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森崎
  • 創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/02/16:[NEWS & VIEWS]細胞内のタンパク質の量は、mRNAレベルで調節されるのか、タンパク質の合成・分解レベルで調節されるのか、それが問題だ(crisp_bio再投稿 2017/05/07
    3be6b8a1
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