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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

2023-02-17 Nature Communications 誌刊行論文の書誌情報を追記し記事タイトルを「CRISPRaの多用途、高効率なプラットフォーム」から、「CRISPRaの多用途化と効率向上」に改訂。
2022-07-30 bioRxivに準拠した初稿
[出典] "A versatile, high-efficiency platform for CRISPR-based gene activation" Heidersbach AJ, Dorighi KM [..] Haley B. (bioRxiv 2022-07-22) Nat Commun 2023-02-17. https://doi.org/10.1038/s41467-023-36452-w [著者所属] Genentech Inc, Integrated DNA Technology Inc.
 CRISPRaは,機能獲得スクリーンや疾患モデル構築に必要な内在遺伝子発現の活性化を容易に実現可能にした技術である.しかし,これまでのCRISPRa導入細胞株構築の手法は,非効率であり,サイレンシングされる傾向があり,しばしば,手間のかかるシングルセルクローニングを必要とする.また,遺伝子と細胞株への依存性が,CRISPRa実験のスケーラビリティーの制約になっている.
 著者らはスクリーンショット 2023-02-25 11.28.54今回,dCas9にSAM (Synergistic Activation Mediator) を組み合わせるCRISPRaをベースにして,自己選択機構を組み込んだCRISPRa piggyBacベクターを開発し [Fig. 1 a引用右図参照],クローン選択の過程を経ることなく,目的とする遺伝子発現が安定した活性化されている一様なCRISPRa組み込み細胞集団を選択可能とするプラットフォーム (CRISPRa-sel)を開発した.
 また,スクリーンショット 2023-02-25 11.22.04SAMに組み合わせるに最適な新たなsgRNAを設計し,準最適であったsgRNAsの活性の向上と,これまでのスキャフォールドでは不活性であったsgRNAsの活性化を実現した [Fig. 2a引用右図参照].この新設計sgRNAは,安定した遺伝子発現を実現するとともに,新たな化学合成ガイドRNAツールセットを介して,標的遺伝子の一時的発現活性化も実現可能である.
 以上、新たなプラットフォームと新たなsgRNAにより,広範な遺伝子や細胞型に応用可能なCRISPRaが実現した.
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