[注] GBE (glycosylase base editors)は,哺乳類細胞におけるC-to-G変換を実現
[出典] "Enhancing glycosylase base-editor activity by fusion to transactivation modules" Dong X, Yang C [..] Chen M, Zhang X, Bi C. Cell Rep 2022-07-19. https://doi.org/10.1016/j.celrep.2022.111090 [著者所属] Dalian Polytechnic U, Tianjin Institute of Industrial Biotechnology, Key Laboratory of Systems Microbial Biotechnology, Nankai U; Graphical abstract
GBEとGBE2.0を発表してきた研究グループからの続報.
- GBEをVp64を含む様々な転写活性化因子と融合させることにより,HEK293T細胞においてC-to-Gの変換効率向上を実現した [Figure 1参照].
- SunTagシステム,GBE,およびVP64の組み合わせにより,高い編集効率,編集純度の向上,編集ウィンドウの拡大を実現した.
- SpCas9に変えて,SpRY-Cas9の変異体をベースとすることで,Vp64-GBEの標的可能範囲の幅を拡張した.
- Vp64-SpRY-GBEとSpRY-GBEは非NGG PAMを持つゲノムサイトを標的可能であり,また,Vp64-SpRY-GBEはSpRY-GBEよりも優れた性能を示した.
高効率で多様な編集可能範囲を持つGBE改変体には,BEのツールボックスを広げ,C-to-G変換を利用した遺伝子治療への貢献を期待できる.
[参考crisp_bio記事]
- 2022-04-11 トランスバージョン (C-to-G変換)を実現したGBEの効率と純度を高めたGBE2.0を開発. https://crisp-bio.blog.jp/archives/29000747.html
- 2020-03-27 ヒトゲノムのほぼ全域をCas9で標的可能になった - PAMの呪縛を解いたSpGとSpRY.https://crisp-bio.blog.jp/archives/22386839.html
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