2022-11-04 Science 誌から査読付論文として発表:タイトルとアブストラクトのテキストが一部改訂され、哺乳類細胞におけるセンサーへと展開可能なことが付け加えられた。なお、本記事中の2件の挿入図はbioRxiv 投稿からの引用のままである:Fig. 1はScience 論文掲載分と同一であるが、Fig. 5は、Science 論文では、より洗練されてSupplementaly MaterialsのFig. S12に用意されている。
[出典] "RNA-triggered protein cleavage and cell growth arrest by the type III-E CRISPR nuclease-protease" Kato J, Okazaki S, Schmitt-Ulms C, Jiang K [..] Abudayyeh OO, Gootenberg JS, Nishimasu H. Science 2022-11-03. https://doi.org/10.1126/science.add7347
2022-08-26 bioRxiv 投稿に基づく初稿
[出典] "RNA-triggered protein cleavage and cell death by the RNA-guided type III-E CRISPR-Cas nuclease-protease complex" Kato J, Okazaki S, Schmitt-Ulms C, Jiang K [..] Abudayyeh OO, Gootenberg JS, Nishimasu H. bioRxiv 2022-08-18 [プレプリント] https://doi.org/10.1101/2022.08.17.504292 [著者所属] 東大, McGovern Institute for Brain Research at MIT, 産総研, 横浜市大, NCBI
[出典] "RNA-triggered protein cleavage and cell growth arrest by the type III-E CRISPR nuclease-protease" Kato J, Okazaki S, Schmitt-Ulms C, Jiang K [..] Abudayyeh OO, Gootenberg JS, Nishimasu H. Science 2022-11-03. https://doi.org/10.1126/science.add7347
2022-08-26 bioRxiv 投稿に基づく初稿
[出典] "RNA-triggered protein cleavage and cell death by the RNA-guided type III-E CRISPR-Cas nuclease-protease complex" Kato J, Okazaki S, Schmitt-Ulms C, Jiang K [..] Abudayyeh OO, Gootenberg JS, Nishimasu H. bioRxiv 2022-08-18 [プレプリント] https://doi.org/10.1101/2022.08.17.504292 [著者所属] 東大, McGovern Institute for Brain Research at MIT, 産総研, 横浜市大, NCBI
III-E 型 Cas7-11エフェクターヌクレアーゼはガイドRNA (crRNA)及びカスパーゼ様プロテアーゼ Csx29と複合体を形成し、crRNA誘導による標的 RNA 切断を触媒し、真核細胞における RNA ターゲットに利用されてきた。
著者らは今回、標的RNAが結合している状態と結合していない状態の双方におけるCas7-11-crRNA-Csx29複合体の構造をクライオ電顕法で再構成し、標的RNAの結合によりCsx29のコンフォメーションが変化し [Fig. 1引用右図参照]、プロテアーゼが活性化される機序を明らかにした。さらに、生化学的解析により、Cas7-11と結合したCsx29が、標的RNA依存でCsx30を切断することを同定した。
バクテリアで再構成したこのシステムにおいて、Csx31の制御のもとで、Csx30の切断から細胞の成長を停止する有害なタンパク質断片が生成されることを見出した。
また、Csx30がCsx31と関連するシグマ因子RpoEの両方に結合することを発見し、Csx30はRpoEを阻害し、感染に対する細胞のストレス応答を調節することを示唆した [Fig. 5引用右図参照]。
研究チームはさらに、HEK293FT細胞において、Cas7-11-Csx29-Csx30システムが哺乳類細胞において再プログラム可能であり、プロテアーゼベースのRNAガイド型翻訳後センサーとして使用できることを示した [Fig. 4 の部分図 H-J 参照]
研究チームはさらに、HEK293FT細胞において、Cas7-11-Csx29-Csx30システムが哺乳類細胞において再プログラム可能であり、プロテアーゼベースのRNAガイド型翻訳後センサーとして使用できることを示した [Fig. 4 の部分図 H-J 参照]
Cas7-11-Csx29エフェクター複合体はRNA誘導型ヌクレアーゼ-プロテアーゼであり、プロテアーゼをベースとする細胞成長停止 (cell growth arrest) をもたらすことが明らかになった。
[構造情報]
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- crisp_bio 2022-08-02 更新: CRISPRサブタイプIII-Eの単一タンパク質CRISPRエフェクターCas7-11によるプログラム可能なRNAターゲッティング https://crisp-bio.blog.jp/archives/27361700.html
- crisp_bio 2022-06-02: タイプIII-E CRISPR-Cas7-11エフェクター複合体のクライオ電顕構造と合理的小型化 https://crisp-bio.blog.jp/archives/29312784.html
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