[出典] "Inducible expression of large gRNA arrays for multiplexed CRISPRai applications" Shaw WM, Studená L [..] Ledesma-Amaro R. Nat Commun 2022-08-25. https://doi.org/10.1038/s41467-022-32603-7 [著者所属] Imperial College London.
著者らは先行研究で酵母において、Csy4切断部位とgRNAsで構成したシングルアレイから24種類のgRNAsの同時発現が可能なことを示したが、このgRNAアレイがプロモーター無しでも発現することを発見していた。そこで、今回、多重化に加えて、アンヒドロテトラサイクリン (anhydrotetracycline, aTC)非存在下では発現が抑制される技術を開発した。
- 直交するdCas12aおよびdCas9タンパク質をそれぞれVP活性化ドメインおよびMxi1抑制ドメインに融合させたCRISPaとCRISPRiの因子に、PCRで生成した断片から迅速に組み立てられるgRNAsのシングルアレイを組み合わせた。
- gRNAアレイの発現誘導は、Tet-ON系とTet-OFF系の相反する作用に基づき、aTC非存在下での非誘導状態ではアレイ全体の発現が抑制され、aTC投与後は効率的にアレイの転写とCRISPRaとCRISPRiの活性化が進行する [Fig. 1 参照]。
- この方法を用いて、S. cerevisiae において、高度に調整された使いやすいCRISPRaiツールキットを作成し、複数遺伝子の同時活性化と抑制、高い多重度、および発現誘導性を兼ね備えたシステムを開発した。
- このツールキットを用いて、1回の形質転換で11種類の代謝中心遺伝子の活性化と抑制を制御し、コハク酸生産量を45倍の増加を達成した。この方法は、酵母の遺伝子を制御し、代謝の配線を変更する非常に効果的な方法であり、gRNA配列の構築と誘導性の原則は、他のシャーシ生物にも拡張できるはずである。
[先行研究/レビュー論文]
- "Rapid Assembly of gRNA Arrays via Modular Cloning in Yeast" McCarty NS, Shaw WM, Ellis T, Ledesma-Amaro RL. ACS Synth Biol 2019-04-02. https://doi.org/10.1021/acssynbio.9b00041; シングルアレイにセットした24 gRNAsの同時発現を実現
- REVIEW "Multiplexed CRISPR technologies for gene editing and transcriptional regulation" McCarty NS, Graham AE, Studená L, Ledesma-Amaro R. Nat Commun 2020-03-09. https://doi.org/10.1038/s41467-020-15053-x; CRISPRメモ_2020/03/12 [第1項] [レビュー] CRISPR技術による遺伝子編集と転写調節のマルチプレックス化 https://crisp-bio.blog.jp/archives/22220022.html
- 2022-07-12 酵母代謝工学:CRISPR/Cas9によるワンポットでの21遺伝子挿入を12日で実現,成功率90~120% https://crisp-bio.blog.jp/archives/29600062.html
- 2019-08-13 SiT-Cas12a: 単一mRNA (Single-Transcript)にコードしたCas12aとCRISPRアレイよる多重ゲノム工学. https://crisp-bio.blog.jp/archives/19357067.html
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