[出典] REVIEW "Approaches for bacteriophage genome engineering" Mahler M, Costa AR, van Beljouw SPB, Fineran PC, Brouns SJJ. Trends Biotechnol 2022-09-15. https://doi.org/10.1016/j.tibtech.2022.08.008 [著者所属] University of Otago, Delft University of Technology, Institute of Nanoscience (Delft)
近年、多剤耐性菌による感染症に対するファージ療法への関心の高まり共に、バクテリオファージの研究が盛んになってきた。また、ファージそのものに加えて、そのユニークなタンパク質を特定の生物的防除や診断に利用することも期待されている。一方で、ファージゲノムの操作を介した機能ゲノミクスや、宿主範囲などのファージの特性改変は、普遍的な選択マーカーがないため、依然として困難な状況にある。
- CRISPR-Casシステムは、相同組換えを介して生成された変異ファージのカウンターセレクションに有効であるが、スペーサー効率と、ファージがバクテリアのCRISPR-Cas免疫を逃避する戦略によってまだ限界がある [Figure 2引用右図参照 ]。
- タイプIIIやVIのようなRNA標的CRISPR-Casシステムは、特にCRISPR-CasシステムからDNAを保護する戦略を進化させたファージに対して、より強固な選択ツールを提供することが可能であり、また、CRISPR-Casを逃避したファージ変異体の濃縮を回避可能とする。
- 生体外ファージゲノム工学戦略では、
合成ファージゲノムを組み立てリブートすることで、ファージゲノム設計の柔軟性を高めることが可能である [Figure 3引用左図参照 ]。 - 合成ファージゲノムのリブートは、無細胞系では細胞膜バリアの排除により容易に実現可能であるが、現状では、適用できるバクテリアはごく少数の種に限定される。
- [注] 表1にファージゲノム工学の種々の手法について利点と限界がまとめられている

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