[出典] "Insights into the molecular mechanisms of CRISPR/Cas9-mediated gene targeting at multiple loci in Arabidopsis" Zhang Z [..] Zhu JK, Miki D. Plant Physiol 2022-09-15. https://doi.org/10.1093/plphys/kiac431 [著者所属] Shanghai Center for Plant Stress Biology, University of Queensland, Southern University of Science and Technology, Center for Advanced Bioindustry Technologies, University of Chinese Academy of Sciences
著者らは最近、CRISPR/Cas9を利用してシロイヌナズナにおける遺伝的ターゲッティング (以下、GT)の手法を確立したが、今回、その有用性の検証と、分子機構の解明を試みた。
今回は、逐次 (sequential)形質転換法を介して多重遺伝子座編集を試み、対象とした27種類の内在性標的遺伝子座のうち14で正確なGTが達成されることを確認し、戻し交配によりベクターフリーのGT植物を樹立することに成功し、逐次的形質転換法が、精密なゲノム操作に広く適用可能な技術であることを示した。
次に本手法により、シロイヌナズナT1株の卵細胞または初期胚に遺伝性のGTが生じることを示した。一方で、不正確なGT事象の解析から、アグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens )形質転換過程で生成される一本鎖T-DNA/VirD2複合体が、GTの過程である相同組換え課程における修復のドナーテンプレートとして機能する可能性が示唆された。
本研究は、シロイヌナズナにおけるCRISPR/Cas9を介したGTの分子機構に新たな知見を与えた。
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