[出典] REVIEW "The diverse arsenal of type III CRISPR–Cas-associated CARF and SAVED effectors" Steens JA, Salazar CRP, Staals RHJ. Biochem Soc Trans 2022-10-25. https://doi.org/10.1042/BST20220289 [著者所属] Wageningen U and Research;本文 9ページ/参考文献 95件
出典には、タイプIII CRISPR-Cas免疫機構の全体像についてFigure 1 [左下図参照]、タイプIII CRISPR-Casシステムに独特なニ次情報伝達分子cOAで活性化可能なエフェクターの特徴一覧についてTable 1 [右下図参照]、
これらの他に、タイプIII型関連cOA活性化エフェクターの活性を示す模式図 (Figure 2)とタイプIII型cOA活性化エフェクターについてin silicoで予測される活性を示す模式図 (Figure 3) が用意されている。
これらの他に、タイプIII型関連cOA活性化エフェクターの活性を示す模式図 (Figure 2)とタイプIII型cOA活性化エフェクターについてin silicoで予測される活性を示す模式図 (Figure 3) が用意されている。
- III型CRISPR-Cas免疫システムは、第1層で、ガイドRNAに相補的な標的RNAを切断することで侵入した可動遺伝因子 (MGE)を除去するが、加えて、cOAシグナル伝達分子を生成した、CARFおよびSAVEDタンパク質を介した第2層の防御機能を活性化する。
- CARFおよびSAVEDタンパク質には多くの触媒活性があるが、そのほとんどはMGE感染宿主細胞を細胞死へ誘導することで、集団全体としての免疫を維持すると見られる(abortive infection /不稔感染)。他のCRISPR-Casシステムに見られるコラテラル活性は、この戦略がIII型に限定されるものではないことを示している。
- CARFの多くは配列非特異的なリボヌクレアーゼであり、自己および非自己の核酸を切断することにより細胞死や休眠を誘導する。しかし、in silico 解析により、他の多くのCARFおよびSAVEDタンパク質が他の触媒ドメイン(プロテアーゼ、デアミナーゼ、NADaseなど)と融合していることが示されている。
- これらの異なる活性がタイプIIIを介した防御に貢献するのか、また宿主の適応度にどのような影響を与えるのか、今後の興味深い課題である。
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