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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] REVIEW "Constructing next-generation CRISPR–Cas tools from structural blueprints" Bravo JP, Hibshman GN, Taylor DW. Curr Open Biotechnol 2022-11-10. https://doi.org/10.1016/j.copbio.2022.102839 [著者所属] U Texas at Austin.
 著者らは、SpCas9のミスマッチ領域での活性に寄与する7残基の変異を介した高忠実度のCas9変異体SuperFi-Cas9の開発 [*1]や、タイプI-D Cascadeが核酸を識別する構造基盤の解明 [*2]に関する成果を上げてきた研究チームである。
 今回、CRISPR-Cas9ゲノム編集システムの分子機構解明の進捗、そこから得られた知見が高性能なCas9変異体の合理的な再設計に活用され、また、それらがどのようにバイオテクノロジーや治療に利用され得るかを概説している。また、微生物にユビキタスに存在しながらCas9の影に隠れていたマルチサブユニットのクラス1 CRISPR-Casシステム、特に、タイプI CRISPRシステム、のヘリカーゼ・ヌクレアーゼCas3による大規模ゲノム欠失の可能性についても議論し、さらに、構造・機構の研究に基づく次世代CRISPR-Casツールの開発を展望する。
[*] 引用文献情報
  1. SpCas9のミスマッチ領域での活性に寄与する7残基の変異を介して,高活性・高精度なCas9変異体"SuperFi-Cas9"に到る. https://crisp-bio.blog.jp/archives/27446940.html;"Structural basis for mismatch surveillance by CRISPR/Cas9" Bravo JP, Liu M-S [..] Taylor DW. Nature 2022-03-10. https://doi.org/10.1038/s41586-022-04470-1
  2. 2022-06-01 タイプ I-D カスケードが核酸を識別する構造基盤. https://crisp-bio.blog.jp/archives/29293839.html;"Structural rearrangements allow nucleic acid discrimination by type I-D Cascade" Schwartz EA, McBride TM, Bravo JP [..] Taylor DW. Nat Commun 2022-05-20. https://doi.org/10.1038/s41467-022-30402-8
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