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[出典] "ABE8e adenine base editor precisely and efficiently corrects a recurrent COL7A1 nonsense mutation" Sheriff A [..] Jacków J. Sci Rep 2022-11-16. https://doi.org/10.1038/s41598-022-24184-8 [著者所属]  King’s College London, Hirszfeld Institute of Immunology and Experimental Therapy (Poland), UCL GOS Institute of Child Health, Broad Institute of MIT and Harvard, Harvard U
 COL7A1遺伝子の変異とVII型コラーゲン(C7)欠損は、潜性栄養障害型先天性表皮水疱症(RDEB)の特徴である。David R. Liuを共著者に含む著者らは今回、ABE8eを利用して、初代RDEB患者の線維芽細胞において、COL7A1のエクソン54に再発するRDEBのナンセンス変異c.5047 C > T (p.Arg1683Ter) を修正し、その後の経過をNGSで追跡した。
 RDEB患者線維芽細胞のバルク集団にABE8e mRNAをエレクトロポレーションすると、病原性アレルの修正が極めて効率的に行われ(94.6%)、また、ウェスタンブロットおよび3D皮膚コンストラクトにて、COL7A1 mRNAとC7タンパク質の発現が回復することを、見出した。また、患者由来の線維芽細胞からはオフターゲット編集は検出されず、トランスクリプトームにおけるA-to-I変化の増加も検出されなかった。
 こうして、初代線維芽細胞における遺伝子修正のための高効率で安全なパイプラインを確立するに至った。本研究は、ex vivo またはin vivo の塩基編集戦略を用いたRDEB患者に対する治療法開発のための基礎を築くものである。
 
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