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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

2023-01-17 Nature methods のResearch Highlight記事の書誌情報を追記:"CRISPR inspirations from nature" Hua H. Nat Methods. 2023-01-12.  https://doi.org/10.1038/s41592-022-01756-0

  カリフォルニア大学バークレー校のJennifer DoudnaとJillian Banfieldの研究室が最近行った研究で、自然は将来の遺伝子エディター候補の宝庫であることが明らかになった。CRISPRをコードするバクテリオファージ6000個以上から多様なCRISPRシステムに関する豊富なデータが得られた。

 バクテリアやアーケアに比べてはるかにサイズが小さいファージの内在CRISPRシステムは当然のことながらコンパクトである。その好例のCasλでは、1つの小さなcrRNAにtracrRNAとcrRNA双方の機能が集約され、また、RuvCドメインが、標的DNAの切断活性に加えて、crRNAを成熟(適切なサイズに整える)させる活性も兼ねている。さらにCasλは、Cas12aに匹敵する編集活性を見せた。


2022-12-03
原著論文をNature 誌とScience 誌が紹介した;ブログ記事タイトルを「バクテリオファージから動植物のゲノム編集ツールとして利用可能でコンパクトなCRISPR-Casシステムを発見」から「CRISPR-Casシステムはファージにも内在し、それは動植物のコンパクトなゲノム編集ツール足り得る」へと改訂
  • "CRISPR tools found in thousands of viruses could boost gene editing" Ledford H. Nature 2022-11-23. https://doi.org/10.1038/d41586-022-03837-8Phages probably picked up DNA-cutting systems from microbial hosts, and might use them to fight other viruses.
  • "CRISPR is so popular even viruses may use it" Leslie M. Science 2022-12-01. https://doi.org/10.1126/science.adg0519Thousands of phages appear to have stolen the gene-cutting mechanism.
2022-11-30 初稿
[出典] "Diverse virus-encoded CRISPR-Cas systems include streamlined genome editors" Al-Shayeb B [..] Doudna JA. Cell 2022-11-23. https://doi.org/10.1016/j.cell.2022.10.020 [著者所属] UC Berkeley, UCLA, U Melbourne, Lawrence Berkeley National Laboratory, Gladstone Institutes.
[構造情報] PDB 8DC2 / EMDB EMD-27320:Casλ-crRNA-dsDNA三者複合体構造 (3.2 Å 分解能)
 CRISPR-Cas システムを、微生物ゲノムにコードされ、ウイルス感染から宿主微生物を守るシステムとして発見したJennifer Doudnaは今回、共同研究者と共に、メタゲノム由来のゲノム配列から、CRISPRシステムが多様なバクテリオファージにもコードされていることを発見し、スクリーンショット 2022-11-27 11.08.22進化系統解析、生化学的解析、クライオ電顕法による構造解析、ゲノム編集機能の検証を加えた 成果をCell 誌から発表した [グラフィカルアブストラクト引用右図参照]。6種類のタイプ全てにわたるCRISPR-Casシステムが、数千種類のバクテリオファージにコードされていることを発見した。
 その中で、Casλ RNA誘導ヌクレアーゼファミリーを含む、タイプV CRISPR-Casシステムに関連する複数の新たなCas9様タンパク質と44種類のファミリーについて研究を進め、最も多様なCasλが、独自の構造を持つCRISPR RNA(crRNA)を用いて二本鎖DNAを認識することを明らかにした。
 クライオ電顕法により、Casλ-crRNA-dsDNAの三者複合体構造を再構成し、Casλが哺乳類、シロイヌナズナ、6倍体小麦の細胞でゲノム編集を誘導することができるコンパクトな2本鎖構造であることを明らかにした。
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